歩きスマホやオンラインゲームの故意切断、未成年者の成年本購入といった現在ではおよそ懲役刑にならないような罪でも、未成年者でも即刻刑務所に入れられてしまう世界で主人公が脱獄を目指す物語です。(切断は現実にすべき。慈悲はない)
設定こそディストピアめいたアトモスフィアを醸し出すものですが、タイトルを見てもわかるように「コメディ」です。
中身もしっかりコメディしており、ゆるくはありますが、なんだろう、勢いがあると言いますか。
つい笑ってしまいます。
タグにもありますが「ドタバタ」コメディという感じです。
それから「だつごく」を刑務所のルールに組み込むことで、比較的ツッコミ……常識人的ポジションの主人公が脱獄を決心することの後押しとしているところは上手いなと思いました。
そういう意味での面白さだけではなく、他の受刑者との対決、主人公の成長といった面でも面白いです。
ラストに向けての盛り上がり、熱さも見所です。
もじもじせずに読もう!
始めに言うと、この物語は"刑務所"での話です。
刑務所です、刑法や条例に記載される"犯罪"を犯した人たちが集まる場所、のハズです。…が、これほど緩くできるのは作者の想像力あって。
罪状は、歩きスマホとかちょっと大人の本を買ってしまったとか、"それで捕まえるの?"と言うようなモノ。ですが、実際に社会が発展してくるとこれも在り得る事ではないのでしょうか?
女の子だらけでコメディ調、と訊けば安く簡単に作れる女の子のワイワイものなんてイメージもあったりしますが、この作品はコメディ調に書かれてながらも、受刑者の女の子達の心情や成長がしっかり書かれていて、女の子だらけモノに抵抗があっても十分に読める一作となっています。
"自分が変われば、それに人も理解してくれる"。これを教えてくれる一作でもありました。
ゆるっと、クスッと、きゃー!の三点セットな作品です。
まず、この話は、どんなへんてこなことでも、捕まってしまう時代となっています。
作中では、
《罪状:歩きスマートフォン禁止法違反》
《罪状:オンラインゲームの対戦中における故意の通信切断行為》
《罪状:未成年によるアダルトコミックの購入》
そのほかもろもろの罪で逮捕された女の子が登場します。
また、個性豊かな「もじもじするな!」とのセリフでお馴染みのお姉さん、アクの強いラスボス的存在のおばちゃん、謎の少女やなんたらも出てくるので、読んでいて楽しいです。
簡単にあらすじを説明すると、主人公の早川 素真穂 16歳は、歩きスマホの罪から逮捕されます。
混乱するやいなや、懲役三ヶ月の刑がかせられ『しらゆり刑務所』で過ごすことになります。
パニクっていると、「だつごく」をするハメに……!?
なんとも長いような、短いような監獄ライフが味わえます。
なぜなのか、わからないのですが、「もじもじするなっ!」と言いたくなってきます。
読んでいると元気になれるような、話です。(女の子みんな可愛い)
素敵な話をありがとうございます!