実際に養護施設(旧法令の呼称です)に「孤児扱い」で12年間も在籍させられた者として一言。
この物語の現実性はさておき、ここには、短いながらも、児童福祉の、否、子どもたちの福祉のためのすべてが凝縮して詰まっていますね。
なるほど、こういう形の「養護施設」も、あっていいのではないか。
確かに、「養子縁組」という形をとることで、こういう「施設」という名の「家」を作ることも、可能といえば可能だから。
作者がどの時代設定で書かれたのかは今ひとつわかりにくいが、どうも、私が養護施設にいた昭和50年代ぐらいの空気を感じさせられました。
~「中学を出て働く」というところで、ぎりぎり、その頃かな、と。