第19話 人間の気持ち

その夜、ぼくは考えた。

お母さんの言葉を。お留守番でご褒美、人間の物も食べられる、でもぼくは犬。本当は人間の物は食べられない。これも、お母さんの言葉。

ぼくは 犬として どうすればいいのだろうか。うまいものは食べたい、でも体には悪い。

本当に どうすればいいのか。

どこの家でも、そうなのかな。

…ぼくを、あんまり悩ませないでほしい。

伊藤家の皆は、ぼくが こんなに悩んでいるのに、気持ち良さそうに眠っている。

「何にも考えていないんだね。」

なんか、ぼくだけ悩むのが バカらしくなった。

よし、ぼくは伊藤家の人たちの言う通りに生きてみよう。

そう考えたら眠くなってきた。

眠ろう。

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ぼくダック ゆきひろ @Fumi0825

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