1-2
「あれ?瀬戸は?通院で早退か?」
タイミングを見計らったように、『君』はやってくる。私の隣に、花純がいなくなると必ず。
「花純の秘密知ってるなら私と花純が一緒にいる時も構わず来ればいいのに。『君』は、小さいことは気にしない主義でしょ?」
呆れたように溜息をついてみる。
『君』も、呆れた顔をして答える。
「知ってるから逆に行けないんだろ。
俺、少し避けられてるっぽいし。」
花純は、避けてるんだ。そっか…無理もないよね。
でも、私はなんでここまでして『君』と一緒にいるんだろう。
私は、君に秘密を知られたから一緒にいるのかな。
花純とは、反対だ。
花純は、秘密を知られたから遠ざけている。
でも、私は秘密を知られたから近づいている。
その行動は、臆病か否かを分からせるには充分なものだった。
そう、私は臆病だから『君』と一緒にいるんだね。
ばいばい、臆病 星 空 @Lighter
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