プロとは時に悲しい生き物ですね。
医師がバーで聞いた殺し屋の物語。静かな語り口で、ひやりとする描写。一人の男の生き様からプロとはいったいなんだろうかと読者に呼びかけるストーリーです。この深いテーマをコンパクトに短編にまとめたのはすごいです。残虐な描写も文体のせいか気にならなかったですし、ブレずにテーマが一貫しているのがすばらしかったと思います。
殺し屋の世界と現実、の文体が変わっているように感じ、読んでいて楽しかったです。淡々としているからこそ、サスペンス性が増し、はらはらしながら読み進めました。世界観が素敵なので、もっと膨らんだ話も読んで見たいです!