バレンタイン・ノート

作者 *矢口ねなろ

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★★★ Excellent!!!

理科室の一冊のノートから始まる、顔も名も知らない人との交流。姿のない、心だけの交流だからこそ生まれる幸福感と、不確かさ。それらが丁寧に描かれた物語です。

理科のノートの片隅で交換日記のように始まる会話。性別すらわからないその人との関係。それを恋だと思ったり、やっぱり違うと思ったり——思うようにいかない現実に、主人公の心のあり方も微妙に揺れ動きます。

そして迎える、さりげなく、でも暖かい幸福感に満ちたラスト。学生らしい爽やかさと初々しさに、思わず笑みがこぼれます。

何気ない日常の中にありそうなシーンを切り取り、読む者の心をぐっと引き付ける、とても魅力的な作品です。

★★★ Excellent!!!

ちょっとずつ触れあって、ちょっと踏み込んで、一歩下がって……

期待してるのに、期待しちゃいけないって思おうとして……

このスマホが普及した時代にノートの隅っこで言葉を交わしあうアナログ感の切なさよ!

この甘酸っぱさにもう1個☆を付け足したいくらいの読後の爽やかさですよ

★★★ Excellent!!!

理科室の机の中に置き去りになっていたノート。
そこに見ず知らずの「君」へメッセージを書き込んだことから始まった。

最初は興味本位で続けていたのかもしれない。でも、気持ちは明らかに変化している。

顔も性別も分からない相手への主人公の気持ちの変化がリアルで、楽しく追いかけさせて頂きました。