第20話、エピローグ
最後までお読み頂き、有難うございます。
自由に創作が出来、どちらかと言えばテーマ性よりも、物語の展開重視のカテゴリー、『 ファンタジー 』……
それ故、あまり書きません。
この作品は、私の拙作の中で唯一、ファンタジーのカテゴリで創作したものです。
講師時代、生徒たちから嘆願されて創作した作品ですが、おそらく、今後も書かないかと……
知り合いからは、「 書け 」と言われますが、どうも… ね。
では、この作品の設定背景などについて、少し補足を……
基本は、冒険活劇の構成ですが、後半、『 旗 』についてこだわってみました。
中世ヨーロッパでも、日本でも、旗は歴史上、重要な役割を持っています。 その多くは、家系を印したもの。
ヨーロッパの場合、結婚などで家系がつながると、元々あった紋章に、新たに入った相手の家紋などを加えていった歴史があります。 大きな盾の中に動物や植物・鍵などの静物・模様など、様々な紋が描かれているのをご覧になった事がよくあるかと。 家系図のような役割も果たし、一目で、おおよその系図が分かるようになっています。
更には、本家筋・父親・母親などの旗があり、フランスなどのように、使用する色について、階級層に関わる規制があった国もありました。
日本では最近、『 日の丸 』についての風当たりが強いようですが、一国民が団結し、意思を共有出来る国旗は、あっても良いと私は思います。 日の丸については、様々な意見があるかと思いますが、私は好きですね。 だって、シンプルですから。
作品では、混乱した政治不安の中、かつて、国を統一した際のシンボルとしてあった1枚の御旗を通し、崇高・純粋な意思を甦らすところに、ストーリーの基本構成を立てました。 ある意味、背景的なテーマですが、本当のテーマは、主人公の心情に迫る事…… 読まれた方が、少しでも感情移入して頂けたら幸いです。
最近、アマチュア作家の方の作品には、テーマのない作品が多くなったように思います。
「こんなキャラ、出したい」、「こんなシーン、書きたい」、「こんな展開にしたい」
これは『 願望 』であり、テーマではないと思います。
テーマが存在するのであれば、一番に描きたいのはラストシーンのはず。 第50章・150章などと、異常に長い作品を良く見かけますが、おそらくテーマが無いか、希薄… もしくは、複数のテーマが存在するのでしょう。 ラストシーンが書けない理由は、そこにあります。 しかし、今時は、もっとラフに創作するのもアリなのかもしれませんね。
風景描写があり、状況描写で進み、心理描写で理解・納得する…… そして、適度なボリュームの会話文があれば、小説は誰にだって書けます。 その中に、訴えかけるテーマがあれば、魅力的な作品が出来上がる……
私は、そう考えています。
あえてテーマがなくても良いのは、推理小説かもしれませんね。( ミステリ小説ファンの方、ごめんなさい )
ついつい、生徒に講義しているような内容になってしまいました。 エラソーな事を言っていても、人並み程度の創作力しか無い私です。 凡人は凡人らしく、努力あるのみ。 原作は、いくらでも草稿出来るんですけどね……
そのうち、文章学や最近流行りのファンタジーなどを題材にした評論を制作する予定です。
その際は、また、お付き合い下さいね☆
夏川 俊
異世界のチャーリー 夏川 俊 @natukawa
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