若菜 その一〇〇
帝はせっかく計画したいろいろなことを無下に止められないと思い、夕霧に御賀の宴を催すように申し付けた。
その頃、時の右大将が病気になり辞職したので、夕霧に御賀の際に喜びを添えてやろうと思い、急に右大将の後任に抜擢した。光源氏もお礼を言ったものの、
「こんなにも急な身に余る昇進はまことにありがたいことですが、当人にはまだ早すぎるような気がいたしまして」
と謙遜するのだった。
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