梅枝 その十三

 盃を柏木の中将に光源氏が廻すと、それを受けて次は夕霧の中将に勧める。柏木の中将が、




 鶯のねぐらの枝もなびくまで

 なほ吹きとほせ夜半の笛竹




 と詠むと、夕霧の中将が、




 心ありて風の避くめる花の木に

 とりあへぬまで吹きやよるべき




「花を散らすのは、思いやりのないことですよ」



 と言うので、みんなが笑うのだった。

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