真木柱 その四十五
宮仕えにも馴れている貴い身分のほかの人々よりも、この玉鬘の局の女房たちの袖口や、あたりの雰囲気は現代風にしゃれていて、同じような色合いやその重ね具合でも、ほかより一段と華やいだ感じがする。玉鬘自身も女房たちもこんなふうに晴れやかな気分で、しばらく出仕したまま、宮中で過ごしたいと思いあうのだった。
どこでも同じように皆、踏歌の人々に禄として綿を出すが、その綿もこちらでは色艶や香りに特別な趣向が凝らされている。こちらは踏歌の人々に、お酒や湯漬けなどをもてなす水駅の役なのだが、いかにも華やかな雰囲気で、女房たちもとりわけ気を配って、お決まりの様々な接待の支度にもまた一段と行き届いた用意をしている。これらの準部は髭黒の大将がすべてさせたのだった。
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