第5話

「ちなみに、×××××さんとはどこまでいったの?」

 何度目かのティータイムか、私はふと聞いた。彼は飲んでいたコーヒーを吹き出す。

「ど、どこまでって、それは……」

「キスまでは見てたけど」

「……えっと、向こうに聞いたんじゃなかったですっけ?」

 あれ、そんなこと言ってたっけ。

「あんなの、ブラフに決まってるじゃない」

「え……」

「でも、話さないと帰さないわよ?」

「……はい」

「正直に言わないと、ね?」

「えーと、そうですね、あの日──」

 その後彼が吐いた内容に、私は激怒したのだけども。

 それでもこのティータイムが、楽しくて仕方がなかった。


おわり

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ティータイム 愛知川香良洲/えちから @echigawakarasu

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