ティラノサウルスが鱗生えてたとかニュースでしてたんですが(ファンタジーとしての鱗だったはずが)
夜半、地下の都より出陣しつつあるのは驚くほどに統制が取れた邪悪なる怪物ども。
主力は、折れた鼻に醜悪な面構えと小柄な体躯、木槍や弓矢で武装した
そいつらを統率しているのは
下級指揮官として完全武装の
そして、3メートル、小屋ほどもある図体の
さらに、これら集団の中に多数見受けられるのは、鱗を備え、とてつもなく巨大な種々の魔獣ども。二本脚のもの。背中から板状のとさかを生やしたもの。甲冑のような骨格にも見えるもの。巨大な襟巻に二本角を備えるもの。
並みの家屋以上の巨体でのっそりと進むそいつらは、恐竜。大森林独自の強力な魔獣たちだった。闇の種族はこいつらを飼いならしているのである。
鎖に繋がれ、
そして、彼ら以外の雑多な闇の怪物ども。
これら、闇の軍勢がおおよそ三千。
この軍勢を統率する首脳部は
その中枢にいるのは高司祭。軍勢で最も位階の高い、邪神の神官である。
軍勢の中央をゆっくりと進む、四本脚の恐竜。そいつの背に設けられた輿にて軍勢を睥睨する彼の傍らには、漆黒の甲冑を身に着けた首のない女の姿があった。
槍で武装し、強力な魔法の鎧を身に着けた彼女は姫騎士。霊魂を徹底的に痛めつけられた彼女は、高司祭へと完全に従属していた。
姫騎士は、ただ、遥か先を見ていた。
暗雲に包まれた未来を。
決戦まであとわずか。
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