最近ちょっと無理してるかもしれない(無職だった時と同じペースを維持しようとするから)
あの黒き竜。
100メートルもの
だから、そこまで持ちこたえることができれば闇の軍勢の勝利だった。
奴を滅ぼし、その騎士を討ち果たさなければならぬ。闇の者たちは知っていた。黒竜騎士が、神の敵。それも、暗黒神に名指しされるほどの強大な敵であるということを。そもそも、今回の遠征は神託によって始まったのだ。
「黒き竜の主を滅ぼせ」と。
神の敵は己の敵。末端の
宗教的情熱が、闇の種族らを突き動かしているのだ。
もちろん、それで終わりではない。
この戦いに勝てば、北岸諸国へ侵攻する。すべてを焼き払い、略奪し、殺し尽くし、悪しき欲望を充足させるのだ。神は全ての悪徳を肯定する。
だから、ここで立ち止まるわけには行かぬ。
彼は、海上へと目をやった。今は対処できるものから片づけて行かねばなるまい。接近しつつある敵船。あの裏切り者が乗る小舟をまずは潰すのだ。
首長は、攻撃を命じた。
◇
度重なる攻撃を凌いできたロングシップ。それも、そこかしこに矢が突き刺さり、船体構造にもダメージが蓄積していた。修理が必要である。手荒な扱いを考えればよく耐えているというべきだろう。
「……ぅ……」
「ええ。ちょうどいい。あの船を奪いましょう」
帆柱に身を隠し、女海賊が掲げる盾に守られているフードの魔法使いは微笑んだ。
船はひどい有様だった。すぐに沈没するような致命傷はないが、船底からは水がしみ出し始めているし、漕ぎ手の骸骨兵どもにも損害が出ている。
機動力を喪失するのも時間の問題であろう。
だから、ふたりは近くの敵船に目を付けた。味方の船が来るまでの避難所としてはちょうどよい。三段櫂船を奪うつもりである。
「なら、私は上から行くわ」
ロングシップに並走していた
月神の加護は、彼女の姿を隼へと変える。
上空より攻撃するつもりなのだ。
飛び去る
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