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教師という定番の職業は、書き手も多く、競争率も激しいですが、ここまで突き詰めて書いているのは貴作だけだと思います。
今回の「働く人コンテスト」をざっと見た感じ、仕事を前面に押し出すあまり、業務内容を淡々とつづっているだけの作品が多々見られました。
が、そんな中、貴作はきちんと「仕事を通じた『人間ドラマ』」を書けていたと感じました。個人の人生に深く踏み込んでいた点が感動しました。
主役周りだけでなく、三年間に及ぶ膨大な部員たち一人一人まで、きちんと書いていましたよね。もちろんモブとして簡略化している部員も居ますが(笑)、可能な限りスポットを当てようとしていたのが好感触でした。
ああ、これぞ「小説」だなと。
単なる「作品」ではなく「小説」として成立していると強く思いました。
最後の試合があの結果だったのは賛否が分かれると思いますが、僕は安易に勝たせてハッピーエンドにするよりは現状の方が好きです。
最後まで執筆お疲れ様でした。
読みながら期待していたのは、最後の試合が勝利してのハッピーエンドでしたが、負けて得たものの大きさを感じさせる終わり方。
こういう余韻が残るエンドもいいですね。
作者からの返信
最後まで読んでいただき、ほんとうにありがとうございました!!
たしかに、「最後は勝ちたかった」というご感想をいただくにつけ、そういうストーリーもあったなあと振り返ったりしりますが、リアリティを重視して、こういう結果となりました。
真にポジティブであるということを考えたとき、「勝敗」もさることながら、その後に続く長い人生をどう生きるか、が大切だという思いがあります。
いくら花園に行っても、そこで人生が終わる人もいるかもしれないし、地方の無名高校の出身者が大きな成果を上げることも十分に考えられます。
そんな、「人生の花園」を予感させる終わり方にしようと思いました。
※次作は、ハッピーエンドで、スカッとする終わり方を検討します。ありがとうございました!!