第二部 大陸戦争
第一章
人と竜と神と
これは、はるか昔――太古の時代の物語。
世に神が創りし二つの種あり。それ即ち、人と竜。
神々の光に守られ、繁栄と平和とを両立した時は長く長く続いた。
その繁栄と平和の中で、人は学び、竜は神々の意に沿うよう努めた。
だがあるとき――世界を創り、育み、見守りし神が狂う。
荒ぶる神は天をも穿つ巨躯を震わせ、吠え叫んだ。
その叫びは世に十度の冬を呼び、山は崩れ、星々は天から堕ちた――。
狂いし神を前に、選ばれし人々は影の中に隠されし大地へと逃げのびた。
しかし、選ばれざる人々は崩れゆく世に残された。
選ばれざる人々を哀れんだ竜は、彼らに手を差し伸べる。
その身を捨てて姿を変え、勇気ある人と共に生きることを選んだ。
かくして、荒れ狂う神々と、残された人と竜の戦いが始まる。
戦いの炎は大陸の全てを焼き尽くし、海は干上がり、大地はならされた。
残されたのは、その意志を失い、物言わぬ巨石と化した神々と、僅かな人。
そして、人と共に戦った、竜の化身――。
ここは、
かつて、全ての人と全ての竜がその力を結集し、神たる巨人を討ち果たした場所――。
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