第3話
「翔くん」
「んー?」
「私次、授業出ずに帰るわ」
「あ、じゃあ俺も帰る」
そんな会話をして二人で帰ることが多くなった
帰り道、電車の方向が同じ私達は常に一緒だった
「沙羅」
そう、ここ最近私のことを名前で呼ぶようになって
「そろそろ授業真面目に出ろよ?」
ちゃんと叱ってくれた
それに
「じゃあ、気をつけて帰れよ?」
彼が降りる時…いつもこのセリフと共に
頭を撫でてくれるようになった
くしゃくしゃと撫でる日もあれば
優しく撫でる日もある
どの撫で方にも落ち着いて
もっと…触れてほしいと思うようになっていた
「ダンスわかんねぇ!」
「私部活復活しようかなぁ」
足を怪我をしてやめていた部活
彼が居るならもう一度だけ踊りたい…
そう思って文化祭が終わってから立ち上げた部活に復活することになった
ダンスを教え…楽しいと…思った
学校が楽しい…もっとそばに居たい
みんなと笑っていたい
「沙羅今度、休みの日も教えてよ」
「えぇ、いいけど翔君うち来てくれる?動画見ながら踊りたいし」
自分でも無意識だった…分からないから休みの日もダンスを教えて…
彼はそう言っただけなのに家に呼んでいた
そして、2週間後彼は家に来ることになった
それからはドキドキでワクワクな2週間だった
当日、姪っ子や甥っ子たちが賑やかな日曜日の昼から
彼は家に来た
「お邪魔しまーす」
「どうぞー…」
ダンスを教え用にも小さな顔がたくさんで踊るに踊れない
結局彼が来た意味はなくダンスは踊らなかったが
夜まで彼と沙羅は恋バナをしたりして
過ごしていた
「へぇ…束縛やっぱいやなんだ」
「嫌でしょ!」
「嫌だな(笑)」
触れれる距離にいるのに、触れれない歯がゆさ
そして、その一日で気付かされた彼への気持ち
あぁ…好きだ…そう思った
次の日…考えすぎて疲れた私は学校を休み一日寝ることにした
夕方になりスマホを見ると彼からのメッセージが届いていて
トーク画面を開くと
どうして休んだのかを問われているメッセージと、
伝えたいことがあったというメッセージが並んでいた
伝えたいこと…昨日ダンス結局しなかったことに怒ってるのかな…
なんか……怖いな…
好きになって恋を知る 苺愛 @0059_hikaru
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