第五章 寂滅の秋(とき)

登場人物&あらすじ

「私は生きた。短いと思うだろうが、長い人生だったと思う。悔いは無い」


眩し過ぎた太陽が翳る時、全ての闇が蠢きだす。


麒麟児・栄生利景の不慮。

それを切っ掛けとした、夜須藩を襲う混乱、内紛。

平山清記は、利景の遺命を果さんと覚悟を決める。


「乱心したか、平山」


狼の裔、シリーズ最大にして最高のクライマックスヘ!


天暗の宿星を背負って生まれた平山清記。

血脈に刻まれた憎悪に、終止符を打てるのかーー




<平山家>

平山清記:夜須藩御手先役にして、内住郡代官

平山雷蔵:平山清記の子。幼名は小弥太

佐々木三郎助:平山家の執事

宇治原東平:平山家家人。建花寺流道場の師範代

楢塚若幽:平山家が抱える医者

薊:元目尾組。雷蔵の密偵となる


<栄生家>

栄生利景(左近衛権少将):夜須藩主

栄生帯刀:利景、兵部の叔父で、若宮庄邑主。別名「若宮さま」

常寿丸:利景の嫡男


<犬山家>

犬山兵部:利景の異母兄。通称「御別家」

犬山梅岳:兵部の養父。かつて首席家老だった

江上八十太夫:兵部の小姓頭。江上弥刑部の遺児

平山孫一(皆藤左馬):犬山家に召し抱えられた浪人


<執政府>

添田甲斐:首席家老。利景の学問の師

相賀舎人:中老。藩政実務を統括

猪俣八衛門:郡総代奉行。旧奥寺派

徳富勘蔵:寺社奉行

大関喜一郎:若年寄


<夜須藩士>

羽合掃部:宇美津奉行

許斐亘:番頭。元丑之助の上役

斉木利三郎:丑之助の親友

磯田文六:内住代官所筆頭与力

倉知勇蔵:書院番頭


<目尾組>

朝賀無甚:目尾組頭領

廉平(廉造):目尾組に属する密偵。清記の相棒的存在

貞助:目尾組の密偵。添田甲斐の専属


山人やまうど

牟呂四:内住山人の頭領

夫雄:内住山人の長老


<深江藩>

松永久臣(弾正忠):深江藩主

松永外記:深江藩首席家老

室谷慶堂:深江勤王党の盟主

久右衛門:大入村の庄屋


<黒河藩>

伊達継村(蝦夷守):黒河藩主

片倉藤四郎:側用人

大井寺右衛門:黒河藩の剣客


<三潴藩>

蒲池恒涛(木工助):三潴藩主

成智院玄昌:恒涛の側近


<幕府・朝廷>

田沼意安(主殿頭):濁流派。幕府老中

松平定成(諏訪守):清流派。清川藩主

柳生采女:清流派。柳生陰組の頭領

稲生紀伊:蝦夷奉行

鏑木小四郎:柳生陰組の隠密

仙次:鏑木小四郎の手下


<その他>

おえん:添田甲斐の妻

木下弥兵衛:添田家執事

お百:女始末屋。別名「匕首のお百」

滝沢求馬:夜須藩脱藩。雷蔵に勝利し、九州へ逃亡する

稲生紀伊:蝦夷奉行


<故人>

眞鶴:黒河藩の密偵

平山志月:雷蔵の母

江上弥刑部:江戸家老

奥寺大和:元中老。雷蔵の祖父で、志月の父

堂島丑之助:京都詰めの伊川郷士

今井小忠太(辻村彦太):目尾組に属する忍び

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