衝撃

「このばかやろう!」

え?

僕は思った。右頬に一撃、石がぶつかったように思えた。

しかしアンジーは石を持っていなかった。アンジーの細…

鍛え上げられたしなやかな豹の太もものような二の腕が遠心力をもってヒットした。

青白い火花が暗闇に散った。浅黒いアンジーの拳が第2撃を再び右頬に食らわせたようだ。

奥歯がきしみ、頭の中でごうと音が鳴っていた。


そしてアンジーは泣いた。

「死んだと思ったじゃないかばかやろう!!」

そう言うと僕の体は床に体全体で押し付けられ、鼻の骨がコリコリした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

エアメイクノイズ 廃他万都 @haitamanto

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る