睡眠不足で自爆した
話によれば僕は彼らの前で何か危害を加えられたわけでもなく、しかしいきなり道路にぐにゃりと倒れ込んだので、自分たちが暴力をふるったと勘違いされるのを恐れて逃げてしまったらしい。
何故それがわかったかと言うと、残ったアンジー似の女性が
「俺がやったんじゃない!」
と叫びながら逃げていくのを見ていたからだった。
僕はそういうわけで、アンジーの家にいた。
信じられないが、アンジーの家にいた。
部屋はいい匂いに包まれていた…そう書いたら評判が良くなりそうだろう。
だが、百歩引いてもそこは譲れない。
アンジーの部屋は臭かった。そして臭いということはやはり、部屋は汚れていた。
臭いのが何の匂いのかもはやわからなかった。むしろ無機物的な臭いがするのだが、床がペタペタしていた。
だから最初、怖いお兄さんたちに監禁されたのかと思った。
アンジーは僕が目を覚ますとにっこりと天使のように微笑んだ。
そして数分ほどすると、その臭いがツンと鼻をかすめたのだった。
微笑みが1/4ほど霞んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。