第9話『雨滴の大河(3/5)』

   *


「当面のものだけで良かったんですよ」


 雨滴の大河、宿場町。

 クライフは両脇に抱えた包み、背負った包みを揺らしながら呟く。


「男のオゴリのときは、気前良く買う。これが良い女なのよ」


 手前を軽々と行くヴェロニカの言葉に、他の娼婦は口を挟まない。

「浪費はいけません」


 クライフは山となった包みを背負いなおし、一言だけ文句を言う。


「あらあら、良い女と良い母は別物なんですよ?」


 イリーナも笑って言う。

 この天真爛漫な女性は自分のお腹に合うものを選ぶために、件の商人をおっとりした物腰で良いように走り回らせていた。大物なのかもしれない。


「無駄に買いすぎたと思うかもしれないけれど、必要最低限なのよ、それ」

「柔らかい手ぬぐいを、何枚も買うのがですか?」

「ええ」


 アンナは頷く。


「旅をしていないのならまだしも、移動中に来ちゃうと、どうしてもね」

「来るって、何がですか?」


 アンナは少し考えて、クライフの耳元でささやいた。


「――生理よ」

「……!」

「エレナと私がそろそろなんだけどね」


 指折り数えるアンナ。

 クライフは顔を真っ赤にして黙り込んだ。

 姉が多かったせいで、その手の話に精通していたのが裏目に出た。


「確かに、そうですね……アレは、大変です」

「だから言ったじゃない」


 ヴェロニカが笑う。


「なんだったら、生理来なくする方法あるけど」

「あるんですか?」

「子供作っちゃえば来ないよ?」


 うふん、と、しなを作る。


「ヴェロニカ、あたしはオリビアの妹か弟を作る気はないよ」

「姉さん、まだ生理あったんだ、上がってると思ってたわ」

「…………」

「ま、まぁまぁ」


 エレナが仲裁に入るも、ヴェロニカに肩を組まれてアンナと向き合う形にされる。


「どう、騎士様。今なら処女でお買い得よ?」


 アンナの肩越しにヴェロニカがクライフを目で誘い、組まれたエレナは顔を真っ赤にして黙り込んでしまう。


「…………あらあら、どっちにしても血が出るわね、ふふふ」


 おっとりしたイリーナの言葉が、一番衝撃的だった。


「ねえ、きしさま。何のはなし?」

「さあ、何の話だろうね」


 ため息をつく。

 そして荷物を背負いなおしたときだった。


「………………」


 巨漢が無言でゆらりと、両手を広げ道に立ちふさがった。

 クライフは丸腰の男に、しかし警戒を抱いて立ち止まる。

 五人の娼婦も、何事かと、その異様な雰囲気にイリーナを中心にクライフの影に身を寄せる。


「よぉ、お嬢さんたち」

「貴様、何者だ」


 男の言葉に、クライフは右手の荷物を道に落としながら誰何する。


「…………囲まれたか」


 殺気も何も無い、ただのゴロツキのようだ。

 背後関係は……無いと見るか。


「アンナさん、物陰にもう一人います。もっと寄って」

「あ、うん」


 クライフが正面から目を話さずに呟くと、男は「ほう」と唸った。

 あごをしゃくると、物陰から女が一人、現れる。

 二人とも、剣呑な気配を漂わせている。


「この町に何しに来たんだ?」


 正面の巨漢が、言う。

 クライフは慎重に言葉を選んだ。


「北に行く道すがら、寄ったんだ」

「娼婦を連れてか?」

「なんだと?」


 クライフは彼らに娼婦たちの身元がばれていることに動揺を見せる。

 顔に出なかったのが幸いだろうが、背後の五人から明らかに息を呑む気配が伝わってくる。百の言葉より雄弁だろう。


「南の街の、『夜霧のアンナ』だ。あたし知ってるんだからね!」


 背後の女が叫ぶ。


「へへへ、困るんだよな。勝手に商売されたら」


 男がクライフの間合いへと不用意に近づいてくる。


「何のことだ?」

「とぼけるな、痛い目見て街に帰りな!」


 男の恫喝とも言えない言葉に、しかしクライフは一歩前に出ると半身で構えつつ盾となる。

 男の振り上げられる拳を左掌で抑えつつ、腰だめに内へと受け流し、流れた体を足払いで打ち払った。

 巨漢の体がいとも簡単に鈍い音を立て、受身もとれずにあお向けに叩きつけられ、背後の女も意表を突かれたように息を呑む。


「……これで終わりか?」


 呟くクライフ自身、跪くように男の上半身にひざを押し当てている。

 腰の短刀を抜けば、即座に男の首を刺し貫ける気勢に満ちている。それを感じているのは、細身の男の癖に万貫の重みをもたらすクライフに動きを封じられている巨漢のほうだったろう。息を呑んだ女はそのを察することができずに、意気を取り戻すようにひとつ鼻を鳴らした。


「娼婦遊びをする騎士にしてはなかなかやるようだけどね」


 女は背後を仰ぎ見るように首を回す。


「数十の命知らずを相手に、どこまでその威勢が続くかしらね」

「まだ仲間がいるということか」


 クライフは女ではなく、押さえ込む巨漢に訊く。

 間近で瞳に恐怖をにじませる男は、思いのほか素直に頷いた。


「ごたごたを起こすつもりはないのだがな」


 そしてあっさりとクライフは押さえ込みを解き、膝をのけて立ち上がる。


「立てるか?」


 ひょいと差し出される手を、巨漢はなぜか素直に取り、立ち上がる。


「俺たちは明日には出て行くよ。心配せずとも、客商売の邪魔はしない」


 クライフは背後の娼婦たちが頷くのを確認し、女に目をやる。


「大人しく見逃してほしいが、さて……」


 現状、雨滴の大河を北上する敵の影は確認されてはいない。

 彼女たちに自分たちの境遇を素直に話せば、あるいは……と考える。

 すでに大河西方から騎士団は陣を敷いているはずであろうし、鳳龍橋付近からの敵軍の進入も安易ならざる状況と見てよい時間が過ぎている。

 グレイヴリィ領からの本隊の到着が完了しているにせよ、かの傭兵団の北上はいますこし後になるというのがクライフの憶測であった。

 希望的観測と切り捨てるには、この読みは甘くはない。

 客観的にそう判断し、クライフはある程度この町に事情を流布しておくのも良いことのように思えてきた。


「騎士団が動いているのは知っているか?」


 クライフは男に一瞥をくれながら、女に言う。


「……騎士団?」


 知らぬと見て、クライフは話を続ける。


「南方グレイヴリィが、緑葉を侵攻したんだ」


 巨漢も女も息を飲む。


「とある騎士隊長に頼まれ、懇意の女たちを脱出させる任務を請け負ったのが俺というわけだ。だからこの町で仕事をしようというわけでもないし、ましてや長く滞在して不安をあおるようなこともしない」

「本当なの?」


 と、これは女が巨漢に問い、巨漢は素直に首肯した。


「騎士団が多く南下した情報は、商人たちが噂してた。だが、あの緑葉が落とされたなんて話はきいてないぜ」

「すぐに伝わる」


 クライフは巨漢の右手首に手を遣る。

 虚を突かれた巨漢は手を引くこともできずに、それをつかまれる。


「……少し痛いぞ」


 言うや否や、クライフは巨漢の右手首の関節を小気味良い音とともに嵌め込んだ。

 声にならない激痛に、巨漢も女もこのとき初めて、あの投げを打たれたときに手首をはずされていたことに気がついた。


「あ、あんた……」


 巨漢は敵意を完全に失い、多少卑屈に促した。


「済まなかったな、これは謝罪の気持ちだ」


 スと、クライフは手持ちの金貨を数枚、男の懐に差し入れる。


「他の仲間にも伝えておいてくれ。落ち着き次第、去ると」

「あ……ああ、わかった」

「ちょっとアンタ!」


 巨漢に文句を言う女だが、彼のその手に制される。


「姐さん、すまないが」


 それだけで、女は黙った。


「申し訳ない」


 クライフも女に頭を下げる。


「このとおり、妊婦連れの旅。商売の邪魔をできようはずもないだろう?」

「……子供が?」


 巨漢から姐さんと言われた女も、初めてイリーナの大きくなった腹部を認識した。


「そう言う訳だ、すまんが失礼するよ」


 クライフは娼婦たちを振り向く。

 安堵させるように微笑み、首肯する。


「さあ、行きましょう」


 宿に率先して歩き出すと、アンナたちも続く。

 背後に巨漢と女の視線を感じていたが、クライフは気にしなかった。

 娼婦たち、とりわけアンナとヴェロニカは何度も背後を振り返っていたが、エレナにそのつど止められている。特にヴェロニカは目で殺さんばかりの勢いで女ではなく男のほうをにらみつけていた。

 たいした度胸である。

 巨漢たちの背中を見送る視線も消え、宿の明かりが見えてくると、緊張が解けたかのようなため息が漏れる。

 エレナが一番気を張っていたのか、クライフにもたれかかるようにしがみつき、大きく息を吐いた。


「怖かったぁ……」

「もう大丈夫だよ」


 支えるようにクライフは彼女を立たせ、にっこりと笑いかける。

 確かに数の暴力には辟易するが、あの傭兵団の猛者を屠った後である。いまさら武器も持たない巨漢におびえる義理もない。


「もし仕掛けてくるようだったら、今夜のうち……早暁にでも出る必要はあるでしょう」

「大丈夫よ」


 アンナは答える。


「彼女たちだってこれから朝までが稼ぎ時なんだから。何もしてきやしないわよ」

「あの業前を見た後ですしね」


 と、イリーナも答える。


「それもそうね……」


 ヴェロニカもそう受け答えて、ふと考え込む。


「お、男と寝ない夜がこうも続くと不安ね」

「気持ちはわかるけれど、客なんか取っちゃだめよ」

「わかってるわよ」


 不貞腐れたように呟き、クライフの腕にしがみつく。


「ねえん、騎士サマぁ」

「離れてくださいヴェロニカさん」

「客じゃなく、騎士様だったら問題ないと思うの」

「問題あるでしょう」

「添い寝でいいから」

「小さい子じゃないんだから……」


 オリビアが反対側の腕にしがみつく。


「じゃあオリビアが一緒に寝る」

「ジャマすんじゃないのよ!」

「本気にならないの」


 アンナが嗜める。

 両腕を開放されたクライフは、一息ついて背後を振り返る。

 人気はほとんどない。

 商隊などの駐屯場所も遠く、周辺の農業従事者なども、もう引き込んでいる時間帯なのであろう。となると、先ほどの娼婦の営業先は商人たちとなるのだろう。


 「今日はもう休みましょう」


 五人もそれには異論はなかった。


   *


 翌朝。

 朝日とともに目を覚ますという、娼婦にしては昼夜逆転という珍しい体験の中、ヴェロニカはいびきもかかずに寝入る姉妹たちを寝ぼけ眼で眺めていた。

 早朝といってもいい時間なのだろう、外の明かりもやわらかく、小鳥が囀る声も聞こえてきそうな空気だった。川辺の湿った風も暑さをまとうには至ってないようで、姉妹たちは汗も掻かず、毛布も剥がずに寝入っていた。

 イリーナもおなかを冷やすことなく寝息を立てているのを確認し、ヴェロニカは一息ついた。いつもならこのくらいの時間に客を送り出し、代金と手土産かたてにアンナに顔見せし、そのまま寝入る時間帯だ。

 何をするかと考えてみても、「とりあえず寝なおそうか」としか考え付かないあたり、自分自身の長年染み付いた娼婦のリズムというものに彼女は苦笑する。

 今日はずいぶんと深く寝入ったためか、夢も見ずに自然と目が覚めた。

 体の節々が、特に足が痛むのは歩き詰めだったためだろう。

 靴ずれが痛々しい。

 かさぶたになるのはもう少し先だろうか。

 馬車が続くようならだいぶ治りも早いだろうし、なにより楽だ。

 ぼうっとしていると、生あくびがこみあがってくる。


「もう少し寝ようかしら」


 朝方の二度寝は蜜の味だとは、誰の言葉であっただろうか。

 そんなときだった。

 ヴェロニカは寝息に混じって聞こえる、低く呻くような声を聞いた。

 何かと思い、耳を済ませながら早朝の明かりが差し込む部屋を見回してみる。

 アンナ、イリーナ、エレナとオリビアは一緒のベッド、そして自分。


「……うう」


 窓際。

 彼女の隣のベッドからであった。


「ちょっと、騎士様?」


 ひょいと覗き込むと、クライフはじっとりと寝汗をかいているが、その表情はほんのりと上気している。呼気も深く、熱がこもっているように思える。

 そこに思い至り、やっとヴェロニカは彼の額に手をあてる。

 濃い金髪を掻き分けたその掌に伝わるのは、じっとりとした熱さ。


「ちょっと、たのむわよ」


 まさかの騎士・発熱の朝であった。




「さーて、コレ、どうしようか」


 濡れ手ぬぐいを額に乗せたクライフのベッドを囲むように、アンナとヴェロニカ、そしてエレナが額をつき合わせている。


「すぐに町を出ましょう、こうしているうちに追っ手がかからないとも限りませんし、なにより昨夜の連中を刺激しては……」

「うるさい、おとなしく寝てな」


 アンナが手ぬぐい越しに彼の額をポンと叩く。


「そう言いながら、起き上がれないじゃないの」


 ヴェロニカも彼の頭をペシペシと撫で叩いている。


「きっと疲れが出たんですよ。あんなことがあったんですし……」

「うんうん、エレナは優しいねえ」

「アンナ姉さん、撫でないでくださいよぅ」


 そこでヴェロニカはポンと手を打つ。


「なんにせよ、熱が引くまでは逗留、だよね」

「そうなるかねえ」


 クライフは目で荷物を指す。


「ううっ……」

「はいはい、無理にしゃべろうとしない。わかってるって、路銀はあの中なんだろう」


 ヴェロニカの言葉にクライフは頷いて答える。


「無駄遣いはしないよ。今日一日延長として……あとは昨日の商人街で薬の調達くらいかしらね」


 アンナがヴェロニカに首肯する。


「そうだねえ、解熱剤は……安いのでいいかな」

「そうですね、騎士様は体力もありそうですし、あとは食欲があるようでしたら精のつくものを摂ってゆっくりすれば……」

「となれば、今日はみんなで看病ということになるわね」

「ええっ!?」


 勢いよく起き上がろうとしたクライフだが、上体を起こそうとした途端にガクンと寝倒れる。五人から見ればビクンと跳ねた様にしか見えない。フラフラするのか、焦点をあわせようと必死にキョロキョロとするが、熱にうかされた頭はハッキリとはせずに、潤んだ瞳を天井に落とすしかなかった。

 その姿をじっくりと見ていたアンナは、彼の弱っているその姿に微笑を浮かべ、ベッド脇に腰掛けながら騎士の頭をさらさらと撫でるようにいつくしんだ。


「大人しく回復を待つのが勤めよ。そんな体調で旅の途中で倒れられたら、いったい重いあなたを誰が運ぶというの?」

「……馬車に放り込んでいただければ」

「だめよ。そうなったら誰も馬なんて使えないんだから。ここで寝てるのが正解よ」


 二の句も次げなかった。

 やや熱を帯びた大きいため息をつき、クライフは諦めたかのように目を瞑った。


「観念しました。一眠りすれば熱も引くでしょう。……情けない、こんな体たらくを師匠に見られたらなんと言われるか」

「何ボソボソ言ってるの、はやく寝なさい。オリビアが熱出した時だって看病してきたんだから、安心して任せなさいな」


 クライフは答えることなく、軽く顎を引いて脱力した。


「さすがに騎士サマも観念したようね」

「ヴェロニカ、あんたひとっ走り薬を仕入れてきてくれないかい? オリビア連れてさ」

「オリビアも?」


 幼い瞳に母は頷く。


「荷物もち」

「はーい」

「んじゃ、行くとして……エレナはどうする?」

「私は洗濯もあるし、そろそろアレ始まるから揃えておく物もあるし……」

「あー、そっかぁ、昨日は遠慮して買えなかったものねえ」


 エレナとヴェロニカはちらりと寝入るクライフに目をやって、小さく微笑む。


「今まで意識していなかったけれど、男の人の前でアレの話するのって、どうも照れくさいというか恥ずかしいというか……」

「月に一回はくるんだから、そのあたりの理解くらいほしいわよね。男から見たらやっかいなものだからねえ」

「女から見てもやっかいなものよ」


 アンナは苦笑する。


「姉さんはそろそろ上がるんじゃないの?」

「まだまだ先よ!」

「私はここしばらく無いわねえ」

「あんたは妊娠してるんだから、あったらマズいでしょうに」

「あらあら」


 そこで一区切りつけ、ヴェロニカは立ち上がる。


「んじゃ、あたしたちは行くとして……イリーナはいつもどおり寝ててね」

「わかりましたわ。騎士様の世話はお任せして」

「……大人しく寝てるのよ」

「ん?」


 わかったのかわからないような微笑で返され、ヴェロニカは年の近い彼女の天真爛漫な瞳に苦笑交じりに頷く。


「アンナ姉さん、騎士サマとイリーナのこと頼むわ」

「あいよ」


 相変わらず、クライフの頭を撫でながらアンナは頷いた。

 寝息は規則正しい。

 やはり疲れが出たのだろう、今は深く眠っているようだった。


「それでは、洗濯しちゃいますけど……」

「ん、ああ、そうだねえ」

「騎士様の服はどうしましょう」


 エレナとアンナはクライフの厚手のシャツを指でつまむ。

 汗でじっとりと湿っていた。

 少し考え、二人は頷く。


「やっぱり、着替えさせたほうが良いわよねぇ」

「湿ったままだと、体に良くないですし」


 そこでイリーナがクライフが買ってきた荷物を持ち上げて言う。


「大き目のシャツでしたら、一枚ありますよ」


 昨日の市で購入したやつだった。

 おなかの大きいイリーナがゆったりと着られるくらいの、男物の大きめのシャツで、ちょうどクライフくらいの体格なら問題なく着られる大きさだった。


「脱がしちゃいましょう」


 女どもは頷いた。嬉々として。


「ついでに体も拭かなくては」


 エレナが湯を沸かしに立ち上がる。


「下着は……どうしましょう、下帯は女物しかないですわ」


 イリーナが新調したての下帯をつまみながら困ったように呟く。

 わが身に降りかかることを知らぬまま、若き騎士はぐったりとした寝息を立てて寝返りを打った。

 先ほどとは打って変わったいたずら顔のアンナがシーツを剥ぎ、騎士の胸元に手を伸ばしたとき、イリーナはキャっと顔を隠しつつ、指の間からその光景を除き見る。


「はーい、手を上げてねー」


 男の服を脱がしなれた娼婦の手にかかっては、哀れ、熱に苛まれる若き騎士に抗える力は残されてはいなかったのである。

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