そんな気がしました。結局のところ、主人公が変わらない限りは、避けられない苦悩だったと思います。きっと、同じような虹は望めないでしょうが、あんた次第だからなと、主人公に言ってやりたくなりました。
本作自体は短編という形式を取っていますが、描写される世界観からは長編的な展開の広がりや、別の時間軸の話を想像させます。お題も綺麗に消化されており、彼らの日常を思わず空想してしまう場面も多々あります。一旦綺麗にまとまっている本作ではありますが、ぜひ別の形で続編や番外編を読んでみたくなる内容でした。期待しています!!
約束された結末と、それに至る始点の物語。少年の苦悩は陰鬱で、ありありと描写されている。幾つもあるだろう少女たちの、そのひとつの物語もまた、綺麗なだけではないものだった。しかし、それらは決して読む苦にはならない。いっそうに作品の魅力を引き立てているのだ。青春エンタ―テインメントは確かに今もここにある!是非一読を!