異世界ロボット大戦争
ヒトロ
プロローグ
崩れ落ちたビル、裂けた道路におびただしい数の死体。まさに地獄絵図というような世界に、俺はいた。あちこちで爆発音が聞こえてきて、思わず両手で耳を塞ぐ。
爆風で割れたガラスが道路に散乱しており、裸足で歩いていると足の裏に刺さって痛い。おぼつかない足取りで俺は大通りをよろよろと歩く。
おもむろに周りを見渡してみるが、もうこの一帯に人の気配はないように思える。
そんなことを考えていると突然、背後から耳を
......キーンと耳鳴りがする。何故か身体中が痛い。背中に違和感を感じる。何かに圧迫されているような感じだ。探ってみると何かが刺さっているようだった。痛みを堪え、思い切って抜いてみる。それは鮮血にまみれた金属片だった。
すると背後から機械質の音が聞こえてきた。恐る恐る振り返ってみると、そこには禍々しい見た目をした人型のロボットのようなものがいた。そしてソイツは大きく抉られた舗装道路の後ろに立っている。只の人型ロボットであるなら見慣れているのだが、それは明らかに普通のモノとは違っていた。まず体格だ。ソイツは2メートル近くもある巨体なのである。また胸のあたりが紅く光っており、その光は筋となりソイツの隅々にまで行き届いている。そして腕の先には明確な敵意を示している、銃の様なものが生えていた。先ほどの轟音はおそらく、アイツの腕の銃が起こしたのだろう。そして、その威力は抉られた道路を見れば歴然だ。ソイツはじーっとこちらを見つめ、ゆっくりと腕を僕の顔の前に向けてきた。思わずヒィと声が漏れる。銃口に光が集まり始め、キィィィンーーーーと甲高い音が鳴り出した。そこから発せられる熱は凄まじく、目をぎりぎり開けているのがやっとだった。
そして、
ーーこれで、終わりだーー
最後にそんな声が聞こえ、次の瞬間、視界が真っ赤に染まったーーー
異世界ロボット大戦争 ヒトロ @hiroto0317
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。異世界ロボット大戦争の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます