ストーリの切なさと優しさが、文章にも滲み出ているように感じました。ひとりの「少年」の心を描いた、苦しくもあたたかい物語です。
「引き篭もり」という言葉は、身内に迷惑をかけ、屑のイメージを持ってしまう。けれど、その人にだって人生があって、もしかしたら他人には理解できない苦しみが纏わりついているのかもしれない。何も知らないで、「屑」だと思わないでほしい。きっとやり直せる。底辺を脱出できる。時が15歳で止まってしまった40歳の男性のように。短めの、とても切ないお話です。オススメです✨
傷の深さなんて、誰にもわからない。いつどこで区切りをつけるのか、踏み出せない毎日の繰り返しは、自分だけにわかる傷の嵩増しをしていく。ありがとう。いい言葉。一人の時には言えない言葉。青空の向こうで、きっと彼女も言っている。
主人公が徐々に現実を見ていきます。その様子は切なくも逞しく、そして悲しく感じます。
何十年もひきこもり続けている男性が主人公の短編小説。中学生のころ、消えてしまった恋人を待ち続ける、切ないストーリー。面白かったです。