題名を見て、文芸に親しい人なら一発で気付くはず。
これ舞城王太郎だ……。
いや、内容は全く別ですけど。
しかし、文体も台詞回しも何もかも舞城王太郎なんですよ。
畳み掛けるような文圧、自分ツッコミしながらひたすら思考を繰り返す一人称。
話もまたぶっ飛んでますね。いきなり信長の最期て。
それは転生というのか……?
他人の記憶にタイムリープしちゃったようなものではないか?
まぁそんなことはどうでもよろしい。
本能寺で果てる信長の、最後に見たものとは。
蘭丸との奇妙な絆、光秀との決別。
新解釈を盛り込んで笑いどころも忍ばせた、歴史の人気ジャンルである『信長モノ』に楔を打ち込む傑作っす。