異世界ロムレスで魔王を倒し、地球へ帰還した元勇者・雪村上総が見せる男気に惚れる。
東京都内の各所に出現したダンジョン攻略に立ち上がり、いかなる窮地にあっても動じず、頼れる大人の男の魅力を見せつける上総のキャラが渋い。
普段は甲斐性も学歴も貯金もない、ブラック企業にこき使われる底辺サラリーマンなのに、曲がったことが大嫌いで、相手が誰であろうと己の仁義を貫き通す姿がカッコいい!
異世界を救った勇者の肩書は伊達じゃない。
そしてヒロインがみんな可愛くて、上総に心から惚れ込んでいるからうらやま死する!
上総を慕って異世界からやってきた王女リリアーヌとメイドのクリス、政府公認の女子高生退魔師・白河紅のそれぞれタイプの異なる美少女三人をパーティに連れ、危険なダンジョン内でイチャつく余裕まであるんだから、これはモテても仕方がない。
落ちぶれていた元勇者が現代社会で蘇り、新しく紡ぎ出す英雄伝に胸が熱くなる。
(必読!カクヨムで見つけたおすすめ4作品/文=愛咲優詩)
物語の始まりはお姫様とメイドが、世界を救った元勇者(主人公)を追い求め、我らが現代社会におもむくというもの。
レンジでチンして召喚魔方陣が弾け飛びます。
序盤は安心展開です。
美少女とイチャイチャしたり、えっちなDVDがファイヤーされたりします。
4話目からストーリーの異変要素が入り込みます。
予兆であるスライム捕食事件。
5話から退魔機関なるものが出現。
JK巫女である紅ちゃん(ツンデレ)と、管狐(くだぎつね)の外道丸が登場します。
ちなみに管狐とは、筒(つつ)の中に入っている動物のことです。
イメージ的にトコロテンみたいなイタチ(orキツネ)ですね。
作中ではよくクビをしめられる白いイタチとなります。戦闘用ではないですが、テンション上がると魚みたいに跳ねたりするんで、愉快なマスコットキャラです。
八話目で秋葉で列車がねじくれる大事故が発生し、一気にストーリーが加速していきます。
多数のロムレスモンスター群と秋葉原駅(ダンジョン化)。
10話で勤め先がファイヤーされたりする悲劇もありますが、異世界も救ったのなら、現代社会に巻き起こった異変も救うのが勇者の務め。
そんな命がけの仕事を、日当2万で働かされます。
カズサ(主人公)をだまくらかした紅ちゃんも、色々と背景があったりと深めなキャラクター像。
迷宮探索で和風と西洋風の魔術的要素が絡まっていくのは、なんだかんだで楽しいものです。
パーティーメンバーも元勇者(聖剣遣い・強化系魔術)。メイド(元神官騎士)。プリンセス(召喚魔術)。巫女さん(退魔系)と多彩です。
ダンジョンで色んなモンスター……たとえば、ソードイルカやシールドイルカや、トライデントを持つイルカ皇帝が出てきたりと、いちいちセンスのある文章かつ精緻に冒険物語がつづられていきますので、お勧めします。