4.結
私たちの子作りは、もはや作業と化していた。カレンダーに印が付けられた夜には、妻に射精する。
予定調和の妊娠に、愛は無いと説いた事もあったが、受け入れられる事は無かった。次第にカレンダーの印が有る夜以外で、交わる事は無くなった。
妻は妊娠しないストレスで。
私はそんな妻を見守る事で。
お互いに我慢の限界が来ていた。
ある夜、私は射精出来なかった。
それなりにショックで、少し涙した。
次の日の夜、妻はベッドに入り泣き始めた。もうすでに妻が何に対して泣いているのか考える余裕すら無かった。
気がつくと私は過呼吸を起こしていた。
それでも私は毎朝、朝食と弁当を用意する。
私には5つ歳の離れた恋人がいる。
ここ数週間、私の朝食と弁当が用意されていない事に、妻はいつ気づくのだろうか。
愛妻家の朝食 はやい @ROMP9
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