1.コーヒーは豆選びが9割
まずは豆の買い方
鮮度(焙煎してからどれくらい日にちが経っているか? 保存状態はどうだったか?)でどんどん味は劣化していく
生豆はちゃんと保存すればエイジングといっていい味を出したりするけれど、焙煎後のコーヒー豆は刺し身とまでは言わないけれど、生鮮食品のつもりで扱おう
肝心の豆の調達先だけれど、「自家焙煎珈琲」なんて看板を出している珈琲店で買おう
紛らわしいけど、「炭火焙煎」はたぶんあまり意味がない
「自家焙煎」だ
コーヒー好きの店主が自分で生豆を選んで、ベストと思われる味が出るように焙煎された豆だ
それを飲み頃を見計らって店に出す
美味しくない訳がない
そのお店が信用できるかは、私の基準では「焙煎日を尋ねてみる」だ
何月何日に焙煎した、とすぐに答えてくれるなら合格
口を濁したり賞味期限を持ち出したりするなら、私としては基本的に二度と行かない店だ
「基本的に」というのは、通える距離に他に店がなくて、別に美味しくないわけでもないなら行かないでもない、というツンデレみたいな理由だ
あと、サイドメニュー
コーヒーしかない、が理想的
豆売主体で店内で飲むのはついで、みたいなお店もいい
客単価を上げるためにランチをやってる店は要注意だ
カレーを出していたら、その店は絶対二度と行かない
あまりにも香りに対して無頓着だ
転勤であちこち引っ越したりした経験上、人口15万人くらいの都市なら1軒や2件くらい自家焙煎のお店はありそうだ
より大きな街なら、だいたいそのくらいの人口を商圏にお店は点在しているんじゃないかな
ちなみに値段は少なくとも100gで500円くらいはするものと思っておこう
歩留まり、という言葉がある
仕入れた生豆には虫食いだったり収穫時点で傷んでいたり(乾燥しているから、見慣れていない人が見ても違いはよくわからない)して使い物にならない豆がそれなりに入っている
モカ・マタリなんかは4割は使えないで捨ててしまうことになる、とある店主から聞いたことがある
ハンドピックという言葉がある
上記のような使えない豆(欠点豆と呼ぶ:混ざっていると雑味の元)を目視してはじく作業
焙煎前に一度して、焙煎後にもう一度する
焙煎後は、明らかに色が違うので素人でもわかりやすい
試しにスーパーで安いコーヒー豆を買ってきてみるといい
ブレンドじゃなくて、キリマンジャロとかマンデリンとかそんな単一銘柄
焙煎具合まで書いてあるなら、ミディアムローストかハイローストくらいが見やすいかな
妙に白っぽい豆が混じっているなら、それが欠点豆だ
価格を抑えるために、ピッキングをなおざりにしたわけだ
最近はピッキングする機械も進歩しているらしいからそんなにひどいのはないかもしれないが、昔はひどいのはひどかった
あと、珍しいスタイルだけれど、豆は生豆の状態で店に並べて注文があると小ロット(200g単位が多いかな)でその場で焙煎してくれるという店がある
手回しロースター(回すところは電動でもいいけど)でやっているなら、きっと大当たりだろう
惜しまれつつ閉店した、青山の大坊にあったようなロースターだ
ガラス製の機械で電気で高速加熱するスタイルの焙煎機を使っているなら、ちょっと黃信号
店主にはあまりコーヒーに対するこだわりはないと思える
いや、別にこだわりと味が正比例するわけではないけれど、そういうスタイルでチェーン展開してるところがあるらしい
この場合は、生豆の質を客自身が見極めないといけないから正直めんどくさい
チェーン展開とかフランチャイズ的にやっていて豆を仕入れしてるところなら、逆に本部が欠点豆を取り除いているだろう、という信用(と呼ぶには根拠が薄すぎるけど)がある程度豆の質を担保していると信じるしかない
焙煎後店主がハンドピックしているか、渡された購入済みの豆に妙に色が薄いのが残っていないか、それでまたその店に行くかどうか判断する
フランチャイズといえば、「器と豆」みたいな感じで手焼きっぽいコーヒーカップと深煎り主体のコーヒー豆を売っているお店を何軒か見かけたことがある
試しに一度買ってみたことがあるけれど、悪くはなかった
悪くはないけど、あとでまた書くけど深煎り豆って油が浮いてくるので、ちょっと見、豆の鮮度が判断しづらい
なので私的には行きつけの店が休みだった時とかに緊急避難的に買う店という枠
スーパーやコンビニでは自家焙煎店の半額くらいで買える豆もある
あるけれど、それは値段相応の味と思っておこう
行動範囲にそんな自家焙煎のお店なんかないよ、という人がスーパーで買うなら、焙煎日ができるだけ新しいものを選ぶこと
あと深煎り豆、フルシティローストとかシアトルローストとか書いてるやつでなるべく高いのがよいと思う
こいつらはたぶんそんなに悪くはない(自分調べ)
フレンチとかイタリアンとか書いてるのはアイスコーヒーやエスプレッソ用で深煎りしすぎだから、家でドリップしたらただ苦いだけになるのでお勧めしない
ちなみにこれはまったくもって私の主観的な感想なのだけれど、某シアトル系のお店とか、某医者を意味するポルトガル語の名前のお店とか、店で飲むのは値段相応(場所代や人件費も考慮してだけど)に美味しいと思うのに、買ってきた豆はいただけない
どうしてなんだろう?
ああ、私にとっては自明のことだったので書くのを忘れていたけれど、コーヒーミルを買って豆は挽いてもらわずに豆のまま買おう、と最後に言っておく
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