第4話 訪問者

レンがしばらく席を外す事になって暇だったので、少し部屋を見回した。


見れば見るほど質素な部屋だ。


なんでこんなに質素なんだろう、なんで“母上”と呼んでいるのだろう…


質問がいくつも浮かんできて頭の中でぐるぐる回っている。


気になって消えない。


君と話すことができたら…いや、君が自分から話してくるのを待つ他ない。


この家の事情に私が介入出来るわけがない、していいわけが無い。


レンはまだ帰ってこない。

先程までの時間が嘘かのように時間の過ぎ去るのが遅く感じる。


早く君に会いたい。

この「ワクワクとした」いや、「ドキドキとした」かもしれない。そんな気持ちの名前を私はまだ知らない。


ガチャ


レンだ!レンが帰ってきた


慌てて扉の方に目を移す。


…え?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【lėlė恋物語】 都稀乃 泪 @ask-rain_of_sadness-2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ