樹形物語
長門mu~@
第一幕 樹形物語
・序章
目の前に広がるのは白く何もないただ、だだっ広い眩しい世界だった。
白き世界には俺の影もない、俺は死んだのだ。悲しみと憎しみがごちゃ混ぜになって自分で自分の命を断ったのだ、俺は何もあいつ等に仕返しが出来ずに多くの後悔を残したまま。
そんな事を考えているうちに何処からか足音が聞こえてた、タ、タ、タ、タ、とテンポ良く、そして見えない何者かが俺の前に立ち、こう述べた「君はこの世界をやり直したいかい?」と。
俺はその質問を直ぐ答えた、「もしやり直せるのなら、やり直さしてくれよ・・・・」
俺は弱く、なにも無い、だからもしやり直せるのなら一から、否ゼロからやり直し強くなりたいのだ。
そして、その見えざる者は静かに「きみはよわい、だから君はやり直せないんだよ」俺はただ下に俯いて「そうか・・・・」と静かに言った。
すると、見えざる者は少しおどけて「君は足搔かないのか?」そう詰め寄った、しかし俺は「ダメなものはダメ、けれど俺はそれでも足搔いてダメだった、だから今俺は即捨てた」
「ほう、君は僕と同じ気持ちを持つのか・・・」
「同情してんのか?」
「いや本当にそう感じただけさ・・・だから君の状態を出来るだけ強く僕がして、ある異世界を救ってほしいんだよ」
そうやって見えざる者はそうやって俺に第一の選択肢を与えた、そうして俺はそれにも疑問を持った。
「そんな力を持っているのなら、君がそこを救ってやれよ」しかし、見えざる者は段々と苛立って来たのか少し淡々と返答をした
「僕は君のいた現世と天国(地獄)、又はそれ以外にやり直しを行うことしか出来ない、ある意味では死神さ」
「そうなのか、では出来るだけ強い状態にしてくれんなら俺を・・・・魔法の使える重剣士にしてくれ」すると見えざる者は首を横に振り、こう言いつつ二重魔法陣三乗の陣を俺の方に向けた。
「それは無理だ、魔法は必然的にそっちの世界で覚えるし、さっき言っただろ?出来るだけ強くするって、だから君は剣聖に俺が勝手にしてやるよ、それとプレゼントだ」
すると、目の前に五つの大きな結晶が現れた
「これはなんだ?」
「これかい?、これは君をサポートする神、このクリスタルの中から一つだけ選びなよ」
「そうか、それじゃあ決まりさ・・・俺みたいな神の結晶、一番小さい結晶だ」
すると、俺が指さしたクリスタルが宙に浮かび爆ぜた
「このクリスタル等には爆炎、雷電、大地、竜神、聖水・・・もしくはそれら以上の神がいるんだ、さて君は誰を召喚した?」
その時、白き世界はもっと輝きを放った、その輝きの中には六つの翼を持った女神がいた
「さあ、けれどさっきの五つの神では無いことは俺でもわかる」
『私の名前はイラ、宜しくね!』俺はその近寄りように驚いた
「イ・・・イラを召喚した?、やはりこの子は奴を倒せるかもしれんな・・・」
そしてイラは俺の体の中に入り、左胸に白い鳥の紋様が刻まれた
「君はもう弱くない、だからその世界を救ってくれるか?」
「ああ、どんな状況か知らないけどやれるだけやってみるさ・・・」
「そうか、じゃあまた会おう」
俺は魔法陣を向けられてその世界から消えた。
・一章
1 第一の町
町には人がひっそりと住み、少し町の周囲にある2・3メートルもの壁を抜けると猛獣がウロウロしている、男はそれらを倒す為に銅剣(攻撃力2)を渡され出ていく、それらはみな帰ってこない、優れた者は大きな会社の朱雀に連れていかれるからそれらも又、帰ってこない、又その朱雀に連れていかれた中でも人一番強かったのは異世界召喚されて来た・・・
2 最初の敵
強い日差しと、爽やかな風、空中に羽ばたくドラゴン、俺すなわちシンは本当に異世界と言う世界にてよみがえった、そして拳には茶色の革製のグローブ、身には薄い黒のコートと
ジーパン、そして右手にはG-beta(攻撃力32)という太刀があった。そして
「あれは、町なのか?・・・兎に角行くしかねぇか」
シンは自分から凡そ500m離れた町に突っ走った、すると200mも行かない程で土からウサギのような形をした泥人形が5体出てきた(ラビットどーる HP、10×5)
「初めからモンスターの御登場かよ!?、けど今までの俺とは違うぜ!!」
そう言うとG-betaを腰に構え、ラビットどーるが飛び出してきた瞬間にそれを振った
「ギャース!!!」攻撃は5体全てに命中し、ラビットどーるは元の土となった、しかしラビットどーるの残骸らへんに小さな包みが5つあり、その中身を開けると二枚の硬貨が入っていて、その硬貨には「1p」と刻まれていた。
「それよりも、町に行くんだった・・・この硬貨の名も色々と情報を貰わないとな」
シンはそう言って又「第一の町」へと走り出した。
3 町の到着
「やっと、着いたぜ・・・」
シンはたったスタート地点から500mも無い位の町に、凡そ3時間もかけてやっと着いたのだ、しかしそのお陰でレベルは3アップし、所持金もラビットどーる×5討伐の10枚の時から68枚も増えた。すると・・・
「お前・・・見かけない顔だな・・・殺した方がいいよな・・・」バシュ!バシュ!
「!!」
急に町の物見やぐらから人が飛んで弓(鷹の弓矢(攻撃力17))を放ってきた
「魔術、土壌壁(守備力25)、二重魔術、Ⅽ4トッラプ(反発力=守備力×相手の攻撃力×2)」
「攻撃、やっぱり敵か」
ゴゴゴゴゴゴ・・・・・シンの放った言葉は魔法陣となり確りと発動し、シンはニッコリ笑ってこう言った
「youlost、だね・・・」
「畜生が!!魔術、天人の鏡(吸収力 相手の攻撃を四分の一とする)、これでどうだ!!」
「けど、こっちの反発力はまだ425だ」
そうシンが述べた瞬間、壁は大きな衝撃を放った町には影響がなく、その魔術を組んだシンにも攻撃は当たらなく、ただ一人だけ塵となって消えた
「硬貨は22枚、これで丁度100枚目か・・・魔法はマジックポイントも無制限だし想像したものが魔法という現実になる・・・(笑)良いな」
すると、一つだけ他のより少し良いつくりの家があった
「あれが町長の家か・・・今の魔法で大分見晴らしがよくなって気付けたぜ」
そしてまたシンは進み始めた周りの家の木材建築物とは異なる、レンガ造りの家に・・・
4 町長の想いと森の奥の天才
「ピンポーン、っと」
シンはチャイムを鳴らしながら自分の脳裏にある、チャイム音を口ずさむ
♪~ しかしそれは全くの的外れで、しいて言えばコンビニで流れてそうなものだったすると家の奥のほうからしょぼけた爺さんの声が聞こえた
「はいはい、どちらさんかね・・・」
そう爺さんが言い終わると、家のドアが開き爺さんの小柄な顔が出てきた。すると爺さんは満面の笑みを出して
「おう、髙橋君おおきくなったねぇ、いくつになったの?」
「いや、俺は髙橋などではない・・・シンだ、それと俺は16だ」
「おやおや、わしとしたことが・・・すまないね・・・なんだったかな・・・」
「シンです」・・・・
そうやって話していくうちに、この世界の硬貨がピボス(日本円で1ピボス=100円)って事と、爺さんが町長ということがわかった、しかしこの世界での運命という樹形図は途端に動き出した
「もう話は終わりでいいかなシン君・・・・ああ君の事、全然聞いていなかったね」
「!!、いや僕のことなどお構いなく」
「いやいや、そう訳にはいかんよ、これは礼儀としてね・・・では君の出身はどこなのかな?」
「(ここは事実を隠さず言った方がいいだろう)俺はここでいう異世界から来たんだ、元は愛知県ってとこに住んでたんだ」
沈黙の時だった、まるで時が止まっている様に時間が流れていく
すると町長は「はぁ~」と大きなため息をついて、シンの肩を持ち頭を下げてこう言った
「シン君きみは奴とは違う、奴は君とは違い元から眼が死んでいたんだよ」
「町長!!?、いきなりどうしたんだ!」
「君は、奴と同じでこことは違う世界から来たけど奴とは違う」
「奴って誰なんだよ!!」
「奴はこの星、いやこの世界の天敵・・・z・・・ぐっ!!」
町長はその「奴」という者の名を言おうとした瞬間に全身に亀裂が走り砕けそしてコンクリートの様に割れ、灰の様に宙を舞い消えた
「町長!!なんでこんな事になった」
シンは玄関前の少量の灰を見て叫んだ、そして灰の中の一枚の紙を見つけたそして読んだ、
「時期に現れるこの星の救世主へ、今のわしの想いは一つだ「闇は消えるべきだ」単純で普通けれど、そんな単純で当たり前の事がなくならないのだ、そしてもしこれを強き者が読んでいるのならばこの町から東側にある森に一つ家がある、そこに奴の手下がいる時期にわしはそいつに殺されるだろうから、ここに想いを記す
アルト・コリスト町長 」
読み終えると、シンはその紙をくしゃくしゃにしてその場に捨て歩き出した、今度は東へと、東へと・・・・怒りを噛みしめて
「奴を名は知らんが俺が倒す、いや倒してやる・・・まず一人手下を敵(かたき)として殺してやる」
・二章
1 マリアを呪い、憎んだ神父
男は綺麗な家と、それも見事に別品な妻がいた。
男は歴代での有名な医者の家の者であり神父でもあった、妻はシスターであった。
そんなある日、そんな夫婦は他愛無い話を教会でしていた、
「あなた、私達はいつマリア様の御加護を受けれるのですか?」
妻は、天井に吊るされた十字架から真下にあるピアノを演奏し終わり、そう後ろで聞いていた夫の神父に聞いた、神父はそれを聞くとただ微笑んで
「もうじきマリア様も我々にも御加護を下さるだろう、今までみたいに清き心で毎日祈れば」
それを聞いた妻は暗い顔を、いつもどうり明るくして
「そうね」と言った。
そして言い終えると急に天井の十字架を括り付けていた縄がちぎれ、十字架が落ちてきた。わずかな悪夢の始まりだった。
「グスッ!!」
「???なぜ、なぜだ・・・あんなににも祈っていた彼女を聖なる剣、十字架は殺めたのだ・・・なぜあんなににもアンタにマリアに尽くしたのに、ああ、これが・・・これが加護とでも言うのか、なら全てを殺めてやる、アンタが傲慢だったからだ・・・これで何もかも・・・何もかもお終いだ」
男は、狂人と化したのだ偶然に起こった出来事のせいで・・・
そして今まで信じなかった親の言葉が、狂人と化した男には理解できた「この世界は腐りきっている」。
男はなくした妻の事が忘れられずに、妻の復活の為に医学的知識を使って研究している、
また男の名は・・・
2 医師の領域を超えた者
周りは木の生い茂った風景と無数の墓、そして目の前の大きな教会があった
「でかい教会だ、俺は仏教徒だからあまり知らんがこれが普通なのか?」
シンは日本にある一般的な教会が、約20mだとすると10m近く大きい、そんなことを考えていると教会の前にある門から静かに「カツン」と音がした。
「誰だ!?」
門の上を見上げると、黒淵の眼鏡の白衣を着た青年が薄暗い笑みを浮かべて座っていた
「僕の事を言っているのかい?、無知にも程があるだろww」
「いや、お前の事は少しばかりなら知っているぞ・・・」
「傲慢だn・・・いや少しばかり聞こうじゃあないか」
「お前の名など知らないが、お前はこの町の町長を殺した、そして「星を壊す者」の手下ってことだ・・・どうだ、少しお前にっとて嫌な情報だろう?」
青年はパンパンパンと拍手をし、こう語った
「そこまでの情報を探った事に尊敬の意を示そう、だがお前はここで朽ちる、それだけは言っておこう・・・・・名を聞いていなかったな」
「お互いにな、俺は異世界から招かれし剣士・・・シンだ!!」
「私は旧神父、アレグラント・オレゴン・・・又オレゴン14世であります!」
二人は自己紹介をしながら戦闘準備を完了させた
「(こいつ、今までの野獣とは敵にならない位に強いオーラを放っている)」
「(こいつ、さっき異世界から来たと言っていた、あの方の邪魔だ・・・殺さなければ満たさない)」
シンは町で購入したG-life(攻撃力45)を両手で握って構えた、オレゴンは瓶をポケットから3っつ取り出した。
「「さあ勝負とするか!(しましょうか!)」」
シンは飛びながら大剣を振ってオレゴンに斬撃を加えようとした瞬間に
「死者の砂・・・(ゾンビがその砂の量に応じて復活する砂、オレゴンしか使えない)」
オレゴンがそう発するとその砂が膨れ上がり、ゾンビが15体位現れた
「クソっ、これじゃあ攻撃できやしねえじゃねーか」
「意思もない、脳もないただ主人の俺の言うことを聞く最高の盾で、最高の攻撃法だろ?」
「これじゃあ、相手の思うまま・・・どうにかならないのか・・・」
「無駄、無駄です、もうここら周辺は私の、私だけのフィールドと成っているのだ」
オレゴンは次々と瓶を地面に殴りつけ、またそれに応じゾンビも次々と現れる
「少なくとも100体は軽く超えているぞ・・・、ここはひとまず引くか」
シンはゾンビを斬るのをやめて180°向きを変えて走り出した
すると、オレゴンでもゾンビでも、ましてや自分の声でないものが脳の中で清くシンに語り掛け、周りの時が止まって別の空間から美しい女の子が出てきてこう語り出した
『ねえ、君は私の事忘れてるの?、それとも信用してないの?』
シンは首を横に傾け考えると、その少女の事を思い出した
「お前の事など・・・!いや、君は天空神イラかい?」
『ええ、貴方は一人であいつを倒そうとしているの?』
だがそんなことは良いと本題にポンっと入っていった
「当たり前だ、あいつは元の俺と同じでただ悩みを抱え込みすぎた者だから」
『貴方と同じ・・・そうね、貴方がそう思うならやってみなさい、でもあいつは・・・』
「分かってる、あいつは俺が道選びに失敗した時にああなってたって言うことだろ」
『それもそうだけど、あいつは医師の領域をりょうがした医師だってことだ』
そのイラの言葉にシンは理解が追い付かなく詳しく説明してもらった
「だから要約すると医師は人の命を救うことだけど、オレゴンは死者に命を与え復活させているから医者の域を超えている・・・か」
『そういう事、今この戦いの序盤であれだけのゾンビを出すってことはどういうことでしょうか?』
「まだ、裏の手がのっこている!!?」
『そう、だから・・・』
「いいよ、難しい事はあんま解んないから、ただ元の俺と同じとは言うがあいつは殺す・・・ただそれだけで良いさ俺のミッションは」
「さあ来い、オレゴン!俺がお前の闇を全て殺してやる!!」
『時は動き出す』
そうシンが言った瞬間に時は動き出し、ゾンビも集まってきた
「お前は医学的には医師を超えただろう、だが心はどうだ?お前みたいな心が弱いやつに俺が負ける訳ねぇだろ」
「さっきまで逃げていたクズがいきなりなんですか?、クズはクズなりに私に殺されるのです」
こうしてシンとオレゴンの第2ラウンドのゴングが鳴り響いた。
3 魔神ゲル召喚
「無駄、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄~、言っている意味が解らないのかぁぁぁぁぁ!!」
ゾンビは、減ることを知らずにただ瓶の割れる音とうめき声をあげるだけ
そしてシンは、斬撃を止めるのを知らずにただ刀を振り続けるだけであった。
「ちっ、諦めなければいつか勝てると信じてるんだ」
「そんなに足搔いて、努力の無駄じゃないか?」
「お前のゾンビになりたくないからな・・・、焼却(周りの敵50人~70人を焼き尽くす)」
ぶぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
シンの周りのゾンビは塵と化し、オレゴンの顔が引きつっているのが見えた
だが、その顔は一気に悪い笑みとなりオレゴンの足元の巨大な魔法陣が紅く輝いた
「さあ、魔神の召喚だ・・・ゾンビの散った塵が一定の量に達したとき必然的に発動する、これでお前は俺に勝てない、さあ魔神・・・俺の愛妻ゲルの復活だ!!」
魔法陣に塵が集まり、角、目、翼の形をつくり色が濃くついた
「さあ、これからが本番だよシン」
「俺も相棒を出さないといけないようだな」
・三章
1 魔神ゲルの力
周りの森林は枯れ、周りのゾンビは形をなくし塵となり、それを中心に渦を巻く。
出来たそいつは寸胴で紫の炎をまとい翼をバタつかせて、巨大な弓矢を持っていた。
矢を一つ放つと山々に風穴があき、炎に触れるとその触れた物体が消えるまで尽きなかった、またそんな事が出来た「魔神」の名はゲル。
そしてゲルの造成者の名は旧神父オレゴン。
2 魔神ゲルの魔術
「チッ、なんなんだよこのでかさ・・・あのロリッ娘天空神とは桁が違うぞ」
「オールカウンター(自分が受けた攻撃を全て相手に2倍で返す、勿論自分は無傷)」
シンはオレゴンが召喚させた魔神を見上げトラップ魔法をかけつつ、そう言った
「ははっ、ははははははっ、ははははははははははは、お前は・・・お前はこの俺の妻に跡形もなく消させられるのだ」
その時に魔神は右手を上げ、掌に魔法陣を張りその魔術を発動させた・・・霧だ
「霧!?、目くらましか・・・いや、何かが来る!!」
「火炎ツバメ(攻撃力30)」
「この位なら・・・斬りおとせる」
シンは持っている剣でツバメを斬ると次の攻撃も直ぐきた
「骨騎士(ボーンナイト)(攻撃力40)」
シンはそれを見ると溜息をついて魔法を発動させた
「サイクロン(台風の様な猛烈な突風が起こる)」
骨騎士はサイクロンによって砕け散ったがオレゴンはさっきよりも巨大な魔法陣を張っていた、
「骨激銃(ボーンマシンガン)(攻撃力20×70)!!」
シンが前に集中していると、予想どうりに攻撃が来た、そしてシンはそのオレゴンの台詞が聞こえたのと同時にこう言った
「全て、予想どうりトラップ発動だ!」
物理攻撃、魔法、毒、全てを限度攻撃力までなら全てカウンターとして跳ね返せる
トラップは骨激銃の70弾を全て吸い取り、オレゴンの腹部にめがけて至近距離で撃った
「い・・・痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い~!!」
「俺は異世界から来た、だから思いついた事は何でも利用できるんだ、だからお前等には負けんんぞ、オレゴン」
するとオレゴンは腹部に魔法陣を当てて、こちらを見ながら笑いこう言った
「はは・・・ははは、これで妻と一緒になれる・・・もう苦しくない、楽しみださあゲル、私という入れ物に入っておいで・・・ははははははははははは!!」
「どういうことだ?今までの、今までの戦いは全部自分にそいつを入れる為の儀式って言うのか!?」
「そうだ、ゲルも限度まで大きくなった、そして俺も重傷を負った、契約成立じゃないか」
シンは右手の剣を落とし、唖然とした
「だから無駄と言ったのに・・・ああ融合の時間だ、ははは・・・待ちに待ったこの瞬間良い気分だなぁ、楽しみだ、ただただただただ本当に愉快よ」
そうオレゴンが言うと、魔神ゲルがどんどんオレゴンの腹部に入って行った
「もう・・・ダメなのか、こっちの世界にきて未だ3日も経ってねぇのに・・・冗談じゃねぇぜ、一度増やしてもっらた希望・・・こんなあっけなく終わらしてたまるかよ」
そうシンが言うとイラの声が聞こえた
『時は止まる』
すると時は止まりイラが出てきた、しかし先ほどとは違う右手にシルバーに輝いた剣があったのだ。
『こいつを使い・・・あの神と化した人間を倒せ』
「サンキュ、もしこれでもダメだったら・・・いいか?」
『それは考えないどくよ、なんせこの剣は神具だからな・・・・負けんなよ』
そうイラが言うとシンの右手に神具が移動した、それを見るとシンは真剣な眼差しで
「勝ってくるぜ、相棒・・・「時は動き出す」・・・」
時はシンの言葉で動き出し、それと同時にイラが『ああ、やってこい』と言った気がした。
3 神と化した男VS神具を持ちし剣士
『これが・・・・神の力・・・力が漲ってくるぞ』
オレゴンの黒かった髪は紫となり、背からは六本の翼が生え、眼は紅に染まっていた
「これが、魔神の力の凝縮体・・・さっきのデカ物とは比にならねぇ・・・」
『さぁ、第3ラウンドとするか・・・シン』
「はなからそのつもりだろう、オレゴン・・・」
シンはそういうと、ぱっと後ろに振り向いて神剣ガイア(攻撃力72)を振り向けた
『お前・・・その剣は・・・なんだ?』
オレゴンはシンの予想どうりに瞬時に後ろから襲って来た、
「神剣だよ、お前より優れた神に貰ったんだ・・・そしてこの技もな、「時よ止まれ」」
オレゴンはまた音速移動しようとした時に、シンは完全に時を止めた
『な・・・に?、体が・・・動かん・・・だ・・・と?』
しかし、時を止めるといえど神は少し浸透が遅い、そしてそのオレゴンに対してシンは知る人ぞ知る名言を吐いた
「俺が時を止めた・・・」と、
そしてすぐにシンはガイアでオレゴンを真っ二つにした
「これで終わりだ・・・オレゴン・・・」
シンは魔神が聖剣に触れたら消えると知っていた、そして聖剣の上級クラスの神剣にでも斬られたのなら塵も残らぬ程に死滅することも・・・
だからシンはオレゴンに、背を向けた、だが
『貴方は油断しすぎなのです・・・油断は大敵なのです・・・・』
シンの腹に鋭い剣が突き刺さっていた、オレゴンは倒れもう息もしていない、そして背中の謎の数字「7」をあらわにしていた
「抜けない、邪剣かぁ・・・!!、畜生・・・ここまで来たのに・・・」
『馬鹿だね、シンこうすれば良いのさぁ』
気付くと時は止まり目の前にはイラがいた、気が付かなかった、無我夢中だったのだろう、
そしてイラはガイアを邪険に当てた、すると跡形もなく消え、傷も全て癒えた
「サンキュ!・・・・もうちょっとで死ぬところだったよ」
『ううん、本当によく頑張ったね・・・』
「あ、あと一つ聞きたいことがあるんだけど・・・」
『なに?、オレゴンの背の数字?』
イラは何もかも聞きたいことはわかると言いたげに先回りして言った。
「ああ、7ってことは他にも1とか10とか、こいつがなんかの団体の一員だったらいるって事だろ?」
『ええ・・・こいつは私が知る限りでは、この星を壊そうとしている大会社の「朱雀」の権力者の内の№7よ・・・』
そうイラが言うとシンは大きく溜息をついて、静かに空に目を向けた
「そうか、まだここからなんだよな・・・俺等の異世界生活は」
『そうね・・・早くこの星を救いましょうよ、ね?』
シンはそれを聞くと、イラの眼をまじまじと見てこう言いながらイラに口付けをした
「当たり前だ、俺と一緒に・・・行こう、この星の汚染物達を除去しに」
『!!』
イラはシンの言葉に頬を赤くさせ、シンに身をゆだねた
4 朱雀を除去する者たち
オレゴンを倒してから4日が過ぎたころ、シンは町の英雄として宿の寝泊りが自由にしてよくなった。
しかし物語のコイルは止まらない、 コンコン、コンコン
「は~い、どちら様ですか?」
ドアを開けるとフードを被った者が3人立っていた、そいてその者等は
「我々は、朱雀を除去する事が目的の団体・・・・「鷹」です」
「あなた、先日「朱雀」の№7、オレゴンを殺しましたよね?」
・四章
1 鷹の長 クロス
「ああ」
シンは静かにそう言うと鷹の3人はフードを下げ素顔を見した、シンとあまり変わらない位の年齢だろうか、すると3人は腰に掛けた刀を持ち、構えた
「なぜ、貴方はオレゴンを殺したのですか?、殺した理由が見つかりません」
「真実を吐け、嘘をつくな、真実を言わなければお前を俺等が殺す、まぁ怪しくても殺すけどね」
するとシンはケラケラと笑い、鷹の3人集に指をさしてこう言った
「いや、はなから嘘つくきはさらさら無いよ」
しかし鷹はシンを睨むだけで「ふーん」と言うだけだったが、シンは続けて
「町の人々に聞けば分かる、ある意味俺はオレゴンに殺された町長の敵討ちをしたんだ」
「だがお前はこの町には、縁も何もないじゃないか・・・」
「そんな、甘ったるい事じゃ無いんだ、人ってのは一度会ってしまったら助け合ってくもんだ、そんでその支えが消えたらどうなる?、だから俺はアイツとの・・・オレゴンとのけじめをつけた、ただそんだけの事よ」
すると鷹の先頭に立つ男が、深々と頭を下げ、こう言った
「私の名はクロス、鷹の総合隊長であります、このたびは誠に申し訳御座いませんでした」
「いや、ここで貴方にあったのも何かの縁、人は偶然に会うことは無いよ、必然的に引き寄せられるんだ、だから俺は何も今の事に関しては何も言わない・・・だが総合隊長が来るって事はもっと何か重要なことを話しに来たんじゃないの?」
鷹はそのシンのずば抜けた想像力に息をのみ、その内容を語り始めた
「朱雀は強い、特に№9~№1は・・・だから、お前の力がほしい」
「俺には関係ないね、俺はやりたいときにやるだけだ・・・」
「たのむ・・・、いや賭けをするか?」
「面白い、言ってみろ」
「では、私が貴方に勝ったら貴方は「鷹」に入団する、そして私が負けたら10万ピボスを渡す・・・どうだ?」
「いいねぇ、俺はその賭けに乗ってやろう」
そうシンが言うとクロスは「では・・・」と言って刀を抜き、飛んで来た。
2 クロスの力・シンの力
「いきなりかよ・・・ッ!!」
シンはクロスの重い斬撃に耐えた、しかしクロスはすぐに行動を変えて攻撃を始めた。
「遅いな・・・これではお前は直ぐに負けてしまうぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
クロスはそう叫んだが、シンは冷静にそれを鼻で笑って
「手加減してちゃぁ、負けるよ・・・クロス君、魔術スピードスター!!(素早さ×10)」
すると、シンのスピードはさっきよりも格段に速くなり、残像となった
「なに!??、私の誇る速さが敗れた・・・だと、ますますお前が欲しくなったぞ!!」
「チッ、しつこいやつだぜ・・・時よ止まれ、これで終わりだ!」
だが、クロスはそのシンの力に惚れてもっと押してきたが、シンは呆れて時を止め
「ペインアッタク(精神破壊攻撃)・・・」
3回ほど、精神攻撃をして時を動かした・・・だがしかし
「ザ・リターン」クロスはそう言うと、傷が三つあって血が出ていたのにそれが無くなった・・・・無傷なのだ。
「どういうことだ・・・?」
シンはその技を見て目を丸くして言った
「私も驚いたよ、必殺技が同じ時を操る人が、私以外にもいるなんて」
「そうか・・・だったら俺の勝ちだな、時よ止まれ・・・」
シンはクロスの技がジョジョに出てくる「ディアボロ」だったら自分の技は「ディオ」と、
そして必殺技で、戻る前に戻る原点の「声」を潰せば良いと。 しかし!!
「ザ・スキップ、君は行動するのが遅いよ・・・シン」
クロスはさっきとは違う技の名前を言い、シンの背後を攻撃した
「時間を飛ばす・・・だ・・と・・・?・・・なら・・・」
シンはそのままクロスの刃を持ったまま立ち、魔法を出した
「スーパーイラプション(超爆発)・・・・」
「!、パーフェクトバーン(完全衝突)・・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・!!!!
クロスはどうにかシンの魔術を受け止めたが、衝撃音と共に二人は消えた
3 同点の場合って・・・
「「痛ッ・・・・ここはどこだ?」」
シンとクロスは爆発地点から、西の方向のマウル湖と言うところの浜に傷だらけで倒れていた。
「ああ、体が動かんぜ・・・」
「ははは・・・ということは俺等は、勝ち負けでジャッジ出来ないというわけか・・・」
シンは空に流れる雲を目で追って言うと、すぐそばのクロスも静かに語りそのまま続けた
「なぁ、引き分けの場合って・・・どうなる?、この件は無かったことにするのか?シン」
「いいや、今回の戦いはクロスあんたの勝ちだよ」
「どういうことだ?」
「俺はあんたに心を動かされたってことさ・・・」
シンがそう言うと、鷹の残りの2人が来てこう言った
「話は大分聞こえたよ、これからもよろしくな・・・・シン」
「君が所属するのは三番隊だね・・・朱雀の討伐一緒に頑張ろうな」
「ああ・・・必ずこの星を救おう・・・」
「ああ・・・必ず・・・」
シンの冒険は始まったばかり朱雀は、果たして倒せるのだろうか?シンの脳裏にそんな事が浮かんだ・・・そんな時、朱雀のビルでは会議をしていた
「どうやら我々を潰そうと企んでる輩が動いているようですよ・・・」
「フッ、そんな奴ら我々の相手にもなるまい・・・特にナンバーズにはな」
「いや、そうでもないぞ・・・№7のオレゴンが遣られたとの情報が・・・」
「ああ・・・そう言えば、新しくその団体に「破壊種」が加わったらしいです」
「あの「破壊種」が・・・」
「我々も直ちにナンバーズの上角層を用意しなけばな・・・」
「まぁ、何とも・・・破壊種とは・・・まいったものだな」
「これで会議は終了だ、直ちに自分の職務に戻れ・・・」
「「「はっ!!」」」
会議室は一秒足らずで静かになり、一人ポツンと座る者が目を閉じた。
破壊種とは?、朱雀のナンバーズとは・・・謎は謎を呼び、物語の中心核は更に加速した。
・五章
1 シン 現る
三番隊・・・それは総隊長率いる四番隊の次に強い班、それぞれ班員には二つ名があった・・・
「9・癒しのキラン」、「10・竜使いのメリー」、「11・大魔術師PG」・・・と言う風に。
その班の偽名は「鋼組」、鉄より強力であることを象徴しているのだ。
しかしその班に一人の剣士が現れた、そいつはまだ四番隊のハルト(書記)からの手紙に記されている情報しか未だ分かっていない人物だったのだ。
なんとも、その手紙にはシンと言う名である事と剣士であることと、総隊長を上回るほどの力の持ち主で男性と言うことしか書かれてないのだ。
そんな事を会議室で話していると、ドアに『トントントン』と音がしたのでメリーがドアを開けると一人の青年と巨竜の死骸が3体あった。
「どうも、私が今回入団することになった12・シンです」
部屋には冷たい風が入って来た、一人を除いて・・・だが。
2 鋼組の最強コンビ結成
「どうかなさいましたか?・・・ああコレですか、この竜ども私にいきなり襲い掛かってきたものですから反射的に・・」
シンが後ろの巨竜に指さして言うと竜の事なら何でも分かるメリー鳥肌を立てて
「それ・・・一発で仕留めたのか?」
「当たり前ですよその位できて、どうぞ料理にでも使ってください」
そうシンが言うと、いきなり席から立った者がシンへと魔術を放った
「スサノオの雨剣!!」
「や・・・やめるんだ未だ新人だぞ」
「darkmatterの包み紙」
その立った者へ他のメンバーは止めようとしたのだが、シンはその心配を裏返す様にそれを軽く魔術で無効化さした、すると
「久しぶりだな・・・兄弟・・・・グレート・パルフィスことPGだZE!」
そう魔術を放った男が名乗り出したが、それはシンの知っている人だった・・・現世上で親友と言ったところだろうか、しかしPGは・・・
「なんでお前がここにいるんだ・・・お前は俺よりもずっと早く・・・」
「ああ、俺はお前より早く死んださ・・・・だがそれとこれとは別、この世界はまだ救えてない」
沈黙の時は流れ約30分、ついにはPGとシン以外はみんな寝てしまった
「なぁ、また中学の時みたいに最強って呼ばれたくねぇか?」
「PGと俺がそろえばこの世界だって直ぐに射止めれるさ、なろうぜまた中学の時みたいにケンカ最強って」
PGとシンは拳を合わして立ち上がった。
「俺は・・・いや俺等は二人そろって最強だ・・・だから死ぬなよ・・・」
「シン・・・お前にそんな事言われなくても分かってんよ」
「家の外にいるデカ物のこともか?」
「さっきお前が倒した15m級の竜どころじゃないだろう、約35はあるぞ」
「じゃあ行くか・・・」
「ああ・・・・」
二人は立ち上がり、ドアを開け二人の最強伝説の続きを描こうとしていた。
3 二人揃って最強
「なんだこの地響きは」
「はやく、戦闘の準備をしろ!」
そうメリーが寝室で叫び玄関口に向かうと、玄関口に居たPGが首を横に振りシンと顔を合わして
「静かに俺等コンビの力、見ててくれ」
「コンビ?・・・大体予想はついたからいい、だがお前等がやばい時の為に外に出さしてもらうぞ」
そうメリーが静かに言うと、シンは「勝手にしろ・・・」と言って出て行き、続いてPGも出て行った。
35m、今まで出会った竜でもやはり一番でかい・・・しかし今なら隣にこいつがいる
「PG、行くぞ」
「そっぽ見てる相手を倒すのは気が引けるね、僕は・・・だけど」
PGは持っている銃を鳴らし巨竜の気を自分等の方に向けさした、すると後ろからメンバーが出てきたのでシンは「手出し無用」とだけ言って封陣魔法をメンバー全員にかけまた巨竜の方に向かってPGと共に走り出した
「シン、行くぞ!!ハリケーンneo(通常のハリケーンよりも風力が高い)」
「永遠の焔-フェニックスフレイム-!!(焔(炎)は永遠に消えず周りの酸素を限りなく吸い込み竜巻が起きる(周りに強力な風がある場合はそれと合わさり強力なものとなる))」
すると、PGの放った竜巻とシンの炎の塊が合わさり通常でも酸素を限りなく吸うってのにその威力が更に上がったのでシンは結界の中にいるメンバーは酸素が吸われていないのを確認し酸素玉をPGと自分の周りに覆った。
「アイスタイムズ(氷の塊が移動途中で冷たい水となり、相手に心臓麻痺させることもできる便利な魔術)」
その技は炎の竜巻にぶつかり、爆発した「水蒸気爆発」ってやつだ・・・巨竜は血だらけになり回れ右をして逃げようとしたがシンが
「逃がさね~よ、あれ・・・行くぞ覚えてるよな?」
「あれか・・・ここなら現世以上に再現可能だ」
シンとPGは左右真逆に走り、同時に魔術を放った
「共有の時」「時よ止まれ」
二人とも走るのをやめ、目を合わして頷いてシンは飛びPGはしゃがみこんだ
そしてシンは右手を構え、大きな瞳で笑い両手に「銀河のプラチナ(守備力+250・攻撃力+35)」を魔術で装着し、PGは頭をわしゃわしゃと掻いて眼を少し開け「世界の暁(守備力+255・攻撃力+33)」を装着してシンが巨竜の後頭部に着いたところで時を動かした
「ショータイムだ!!!!」
「やれやれだぜ・・・・・」
二人はそう言って上下で連続攻撃した「オラオラオラオラ・・・無駄無駄無駄無駄」と・・・
その時結界の中にいるメンバーは、一瞬で巨竜の位置に移動し攻撃したと勘違いしほとんど塵と化した巨竜を見るのであった。
だがその時、PGはもっと驚いていた・・・なぜなら森の木陰に朱雀の幹部(ナンバーズ)が堂々と見下ろしていたからだ右の男には「4」左の男には「8」と紋章が入っており、シンは朱雀の幹部とPGに聞いても「あっそう」と言って
ただ構えるだけだった。
「これがこの巨竜の親玉か・・・PG、気を抜くな相手もコンビだ」と・・・
4 本当の最強コンビ
鷹のコンビと朱雀のコンビは睨みあった、鷹のメンバーは結界の中で朱雀に気づき最悪の場合を考えて刀や杖を構えた、そしてコンビとコンビの間には厚い気があった。
「オイ、そこの二人・・・聞きたいことがあるんだが良いか?」
シンがそう朱雀の二人に声をかけると、二人は木陰からでてきて顔を合わした
「君は・・・僕ら『朱雀』を壊滅させようともくろむ『鷹』・・・であってるよね」
そう朱雀の一人が聞いてきてPGは頷くとシンは手をパンパンっと叩かして話を戻した
「君等が出てきたって事はOKってことだな・・・じゃあ第一問 お前らの名は何か、第二問 今消した巨竜の親玉はお前等か・・・たったこれだけの簡単な質問だ」
「俺等の名か・・・俺はマックス、そして相棒はペインまたこの巨竜はペインの召喚獣・・・」
そうマックスが語ると、シンは「そうか・・・」と静かに言い、これから戦うのかも聞いた
「PGの能力はデータ取得済みだ・・・しかしシンだったか、お前のデータがない以上俺等が採取した方がいいに決まっている・・・だから俺等はお前らと戦うぞ・・・」
そうペインが言うとシンは頷いて「その意気だ」と言ってまた静かに構えるのだった
5分後、両チームは戦闘準備が整うと300m離れて10秒数えた
「「「「10、9,8,7,6,5,4,3,2,1・・・・0!!!!」」」」
そしてゼロの聞こえた瞬間に四人は走り出して魔法陣を手にかざした
「ゴッドディアズ(通常の雨の10倍の大きさの滴が1分間ずっと降り続ける)」
最初に魔術を放ったのはマックスで空から大粒の雨が降ってきた、それに続いてペインは
「リフレクションナイフ(反射する物がある場合その反射体を移動し続ける)」
と言い朱雀の二人は立ち止まりペインがナイフを雨の中に投げ込んだだけだった
すると!「サクサクサクサクサクサクサクサクサクサク‼‼‼」シンとPGに細かな切り傷ができ、シンはペインの魔術名を考え今の状況に一瞬で当てはめると
「反射するナイフ・・・!!PGこの雨の中から逃げるんだ!!」
そうシンが言うとPGはさっき共有さした「時を止める力」を発動さして雨水の中から逃げ出した
「お前の『共有』・・・良い技だな、反撃開始だ・・・行くぜPG」
そう言った瞬間ペインは「そうは行くか」と言ったがシンとPGは共に手を合わして
『天変地異!!(大地が崩れ豪雨雷電が起こる、また豪炎も炸裂する連携術)』
素早く魔術名を言い放ち魔法陣を召喚さしてシンは自分とPGの周りに結界を張り、メンバーの結界も張りなおした
「くっ、間に合わなかったか・・・・・上下左右から超攻撃がくる・・・不味いぞ」
「ペインそう慌てるな・・・・こっちも最強を名乗るコンビだ」
「痛っ!・・・何か策があるのか?」
「逃げる・・・・それしか策は無い『逃げるが勝ちだ』」
そう朱雀の二人が言うとPGは刀を抜いてシンと拳を合わして頷いた
「逃がすわけねぇだろが」
「甘く見られたもんだね僕も少なからず強くなってんの♪」
シンとPGに背を向けた二人に時を止めて一人ずつ背中に核爆弾をつけ、時を動かして二人はペインとマックスをわざと慌てて追う素振りをした
「ま・・・待て!まだ戦いは終わってないぞ!!」
「くそ、結界が邪魔で動けんだと!?」
それを見て朱雀の二人は「この勝負・・・俺等の勝ちよ!データも頂いた、全て計画どうり・・・逃げて後の戦いに体をそう使わないのも戦術よ!さらばだぁぁ!」
笑い、叫び走って行った・・・それを見てシンはメンバーを結界から出し何も知らない者等に説明し、後ろを振り向き
「俺等の勝ちだぜ・・・汚い花火と化した二人よ」
そうただ一言言って小屋(アジト)に入って行った、PGはそのきのこ雲を見上げ
「これで俺等が『最強のコンビ』だ・・・お前等は俺等のハートの中で見てろ」
こうして朱雀の幹部の4・7・8は砕け散ったが、これはまだ序盤ということを誰もが身に染みて感じている『鷹』一・二番隊の連合軍からこの現世で言うファックスで朱雀の№9の隠れ家を見つけたという情報が入ったからだ。
所は三番隊のアジトから西にある標高346mの「エネコン山」、そしてそれを聞いた三番隊隊長のメリーが「このアジトもこれでおさらばだな、明日の朝にはここを出る」と言って身支度をはじめ出した。
ただ一人、刀しか所持品がない男・・・・シンを除いて。
・六章
眠りにつくとあの取りつかれた日からずっと、あの夢を見る
骨がかみ砕かれる様なミシミシした音、背景は黒と赤と紫と言う汚い汚らわしい色、そしてそこには俺と黒い影、黒い影は目が紅く口も見えないただデカく角ばってるところが多い化け物だった。
その夢で見ることはその化け物に俺が食われるか、化け物が俺の皮を剥ぎ俺の皮を着るかのどっちかだった、その夢が終わり目の前に天井が見えるたびホッとする。
しかし現世の時の親友が来てしまった、親友を置いて何も言わず死んだ俺は後悔、苦しみが体の中でうずめく、なのにアイツは笑って共にいてくれる。
それも苦しくて、逃げたくなってくるそして心の闇がデカくなるたびに化け物もデカくなっていく。
そしていずれは食われてしまうだろう・・・ああ寝てしまう
『また来てくれたのか・・・食われてるってのに毎日懲りないな』
また食われて、またいつもどうり天井を見るただそれだけだった。
・七章
1 持ち遇され
バシュっ、シン達の通称「鋼組」がエネコン山のふもとに到着すると死体がゴロゴロと転がっていた。仲間の死体は全てやせ細り白目で転がっているのだった、それを見た鋼組の三人は青ざめたがシンはその死体の奥にある影を、目を細くして見ていた。
「・・・・・・っち」
そこには舌打ちをし、死体の上にある椅子に座るものが笑っていた
「お前・・・見ているな?」それをずっと見ていたシンは眉間にしわを寄せてこのセリフを発した、するとその座っている奴はバっと勢い良く立ち鋼組の方に歩き出した
「おや、おや、おや、おや~君は君はぁ、良い力を持っているようですねぇ」
「俺の事か・・・」
シンがイラの事を思い出すと、語り掛けてきた奴はシンの目の前に立ちこう笑って言った
「君は・・・持ち腐れをしているね、ああ私の名はユリゲル・マーシャ、朱雀の№2だ・・・でもそんな君を・・・許せないが、僕の城に招待しよう」
そんな事をユリゲルが言うと「鋼組」の全員は戦闘態勢に構えた。
だが、ユリゲルはそんな奴らに冷たく笑って「まぁ、来なよ」と言って城に歩いて行った。
「まぁ行くか・・・」
「ああ」
それに続きシンとPGは歩いて行ったが、他はその場にただぼっと立っていただけだった
「役立たねぇな・・・あのゴミども」シンが元々「リーダー」を抜いて「鷹」最強だった者をつくづく貶した、PGはそれに向かって今までそう思ってたと言うように「まぁな」とだけ言って無言で歩いてった。
「キィィィィィィィィ・・・」
ドアが開いた音に続きユリゲルが満面の笑みで
「ようこそ我がマーシャ邸へ!!」と言った、それにシンは気が付いた
(あれ?・・・コイツ敵じゃねぇかも・・・)と。
しかし、もしもの為にシンはPGに「変な行動をしたら合図する」と言った。
2 謎
シンはマーシャ邸の大広間でPGとユリゲルとでお茶を楽しんでいた
「これは、高いお茶ですね・・・」
「おやおや、PG殿貴方は良い目を持っていらっしゃるようだ・・・シン殿はいかがですか?」
「・・・うむこれは今まで飲んできたお茶の中でも一番味が良い」
「それは良かった」
三人はそんな風に他愛のない話をしていたのだが、急にユリゲルは「そうだった」と言うように話を変えた
「そういえば・・・貴方達はなぜ私の城に攻めてきたのですか?」
しかしシンはその問に対して即答だった
「それは貴方が『この星を壊そうとしている会社』に働いていて、しかもその会社のトップだからです」
その回答に対しユリゲルは、笑って「なんだ、勘違いで戦ってしまったのですね」と言ったがPGやシンにとっては仲間が何十人と殺されたわけだから笑って「ああそうですか」とはいかないのだ。
そこでシンはユリゲルに向かって手を翳した、ユリゲルは首をかしげて「何でしょう?」と言ったがシンは真剣な眼差しで「どちらを選らぶ?」と正直PGにすら伝わらない質問を翳したのだ。
そこでシンは「・・・ああ、そうか」と言ってその解説をした
「まず、何故お前は俺の中にいる『神』に気づいたか、そして何故お前ひとりで『鷹』のトップクラスを倒せたかが『謎』なんだ・・・いってもらえないか?」
ユリゲルは「そんなことか・・・」と言ってシンに指をさしこう語った
「君にも同じような『魔術』または『技』を持っているはずだ、そして俺の持っている『技』は『人の所持する『№1の『技』』を俺の所持物にする』と言う能力だ・・・どうだ?」
シンは驚いて席を立ったが続けてシンは異変に気付き、戦闘態勢をとった。
PGはもうユリゲルの『技』を『共有』しているので余裕にお茶を啜っていた。
「っち、バレちゃぁ仕方ないぜ・・・だがこの城からは逃げられねぇ」
ユリゲルの言葉に対しシンは「な・・・なにぃぃぃぃぃ!!!!」と驚いたが直ぐに顔色を変えて「なんちゃって」と言い、続けざまに「最初から逃げる気はサラサラねぇ」と言った。
「貴様は俺に勝てないさ・・・シン」
「お前の持っているデータは、『古い』・・・古すぎて役に立たねぇ」
「っふ、小賢しい・・・行くぞっシン!!」
「俺もいるのにな・・・w」
「やはり・・・『朱雀』には『良いやつ』いねぇなw」
「「「勝負!!!」」」
3 『シン・ワールド』・・・そして『失われた天空神』
「オラぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
シンは城の中にある大黒柱らしき大きな『柱』を砕いた、すると城は崩れ始めたがユリゲルは『鷹』の誰かから『創造再生』の力も奪ってたらしく柱に手を翳すと元どうりになった。
「痛くも、痒くもないぞ・・・」
「俺がいるのを忘れてんぜ『大・共有』!」
PGは『共有』の次のステージの技を召喚したら、今度はユリゲルの手がPGに向かって
「吸収・・・」と言った、しかしPGはユリゲルの持っている『全て』の『技』に共有させているから「何も効かない」のだ。
だが、PGは笑って「今回のは『大・共有』だって事も忘れてんぜ?www」と言うとユリゲルに、PGに向かった『エネルギー』の5倍が塊となって向かった。
「な・・・何ぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
そしてシンは瞬間移動を使ってユリゲルの背後に回って『ミラーバースト(敵を中心としてこの技の発生者の反対に『高濃度エネルギー』がある場合それと同じ力を鏡の様に『敵』に当てる技)』を撃った、するとサンドウィッチと同じ現象が起こってしまう訳だからユリゲルは血だらけになって倒れた。
しかしユリゲルは小さく『超・吸収』とシンに向かって言ったが、シンはそれに気づいておらず『天空神・イラ』を奪われてしまった。
「あっ・・・なんてこった!!!!」
「どうした?シン」
そうPGに聞かれるとシンは顔を下に下げて何も答えなかった。
そしてユリゲルはイラを自分と一体化させて翼の生えた『人間』と化していた、PGはそれを見て『共有』しようとするが、呆気なく断念した。
しかしシンは、さっきまでと異なる『エネルギー』を体から発していた
「シン・・・何なんだ?そのとんでもないエネルギーは・・・」
そうPGが聞くとシンは顔を上げた、すると何時もの優しい顔でなくキリッとした目つきになって空を見上げてこう言った
「今まで俺の中に『天空神』ってのが居たけど、多分そのせいで『本気』ってのが出せなかったんじゃないか、と今思ってるぜw」
そういうとPGは直ぐ「共有」し、構えた。
「何をどうやろうと、俺にはかなわない」
「俺は未だ30%も力を出してないのに、よく言うぜ」
そういうとユリゲルは「では50%を見せてもらおう」と言ったが、シンは「35だ」と言って消えた。
「どこへ・・・行ったんだ・・・」
そこでPGは「もうお前に命は無い、何故ならシンが30%を出したって事はもうシンは『シン・ワールド』を発動してるって事だからだ」と、言って寝ころんだ。
そしてユリゲルは100%の力を放出して構えた。
「これが私のフルパワー、勝てるものなら・・・・グフッ!!」
ユリゲルが台詞を言っている途中で、シンはユリゲルの体を静かに一発で真っ二つにした。
「な、何ぃ!?・・・何故俺は・・・・負けたんだ!!!!!!」
そしてユリゲルはそう言って死んだがシンはその言葉に対して、返答をした。
「お前が負けた理由は・・・俺の『天空神』を盗んだ、そしてお前は一人で戦った・・・ただそれだけだ」
そしてそれを言い残して、シンとPGは二人でこのエネコン山を出た。
他のメンバーは、自分等で勝手にどこかへ解散してしまった。
シンが本当のフルモードになったからこそ余裕だったものの、実際にはアルゴンよりも数十倍強い・・・そして未だ№1では無い、シンやPGの歩む物語はまだ中盤にすぎないのだ。
4 『鷹』合流
「おいPG、クロスさんに電話を掛けてくれ」
「めんどくさいなぁ、自分も携帯持ってんだから自分で・・・わかったよ」
シンはそうPGに頼むと自分の携帯で「メモ」の機能欄に『数式』を沢山書き出した。
「なんだ?その式は」
PGがそう聞くとシンは「メモ」の欄に『クロスさんに伝えることの、分析結果を求めている』と書き、続けて『電話に出る前に、編み出さないと(電話はコールしたままで)』と書いた。
そう書くと、電話はコールがなり始めシンが指を止めると同時にクロスが電話に応答した。
「もしもし、シンですけど・・・」
『ああ、なんだい?』
「今朱雀の№2を私とPGで撃破しました」
『他のメンバーは?』、
「他は何故か分かりませんが、俯いて解散してしまった様です」
『そうか、それで分析結果は出ているのか?』
「はい、今回の撃破によって出来た『朱雀』の社員の心境は今、次倒されるのは私でないか・・・と不安になっている者が沢山いると推定されます」
『そうか、では・・・これを機に、朱雀本部に乗り込むとしよう・・・落合場所は』
「それは我々二人が貴方の元へ今すぐ行けばいいんですよ」
そしてそういうとシンは電話を切り、直ぐにPGの肩を持った。
そして心の中で『クロス』を思い浮かべ気を集中させた、すると・・・
「どうも、電話ではさっきぶり・・・ですね」
「いや、現実でも久しぶり・・・に当たるぜ」
そうやってシンとPGは『鷹』の主拠点に着き、『鷹』は生き残り・・・どこかへ行ってしまった者以外全て集まったのだ。
そして、全員『朱雀』本社へと足を揃えて向かっていったのだった。
5 予告・次の敵
『朱雀』の№2を倒したことで、ナンバーズは殆ど解散してしまった『朱雀』。
そこで『鷹』の残りのメンバーは『朱雀』本社に乗り込む、だがシンだけは何故か入れない様に造られたシールドが張ってありシンは『朱雀』の侵入法を歩みだす。
そして『鷹』メンバーが遭遇する敵とは!?
次章『侵入!宿敵朱雀!!』
・八章
1 シン、絶対防壁の恐怖
「で?ナンバーズは俺以外全員身を潜めたのか?」
「はい、0様は元からここには居ませんのでここには貴方様しかいらっしゃいません」
「そうか・・・では相手には『破壊種』のガキが混ざっているんだろう?」
「はい、相手の『シン』と言う青年が『破壊種』でないか・・・と検討されています」
「では『絶対防壁』の準備だ」
「かしこまりました」
朱雀の最上階にあるオフィスでは、『朱雀』のナンバーズ『1』の『カラス』とその書記の『結奈』(通称・ゆいにゃん)が話をしていた。
そしてその二人しか今は居ない大会社のオフィスから結奈が出て行ったところでカラスは机の上に置いてある『立て写真』を細い目で見てこう言った。
「・・・・お前は今どこにいるんだ」
すると急に電話が鳴り響いて、それを手に取ると聞き覚えのある声が聞こえた。
「・・・・お前、今どこにいる?」
『俺は今・・・・・・に居る』
そうしてカラスと電話の架け主はそれから10分以上話していた。
その頃鷹は『朱雀』に向かって全力で走る三人を追っていた、勿論その三人と言うのは『総大将・クロス』と『旧鋼組長・シン』、『旧鋼組副長・PG』である。
「遅いな、あいつら」
そうクロスが言うとシンは「何言ってんの?」と言う顔をして
「え?随分クロスさんも遅いよw」
と言い、ついでにとPGもそれに頷く・・・するとクロスは立ち止まって
「じゃあ勝負・・・するか?」
と、言い出した。
それを聞いたシンは冷静に「良いけど俺の圧倒的な勝利が決まるだけ」と言って勝負のゴングが切り落とされた。
「瞬間移動・音速(シン)」「大・共有(PG)」「高速次点(クロス)」!!!!
全ての技が高濃度過ぎて、この三人以外は大分息苦しさを感じてしまうほどの力で仲間にもこう言われる程であった。
「これほどの、力とは・・・あの新入り恐ろしい奴よ」
「いや、新入りもそうだがPGと言う奴も大概ぜお」
「では今まで勝てなかった『朱雀』も今回ならイチコロでは!?」
しかしそんな歓声をも気にせず三人はスピードを競いながら自分の技の話をしていた
「PG、『共有・大』以上はまだ出来ないのか?」
「『大』は人の技を自分にも付属させ、それを同時に自分も出来るようにして使えなくするか、『ノーマル』よりも付属を強化させる能力があるんだ・・・」
そうPGが言うとクロスが少し後ろからこう話しかけてきた
「それで今は『付属を強化』しているのだな」
それに対しシンはクロスに笑ってこう言った
「お前は話すよりも『スピード勝負』に専念したら?俺等からどんどん差が開いてるぜw」
「・・・ゴホン!それよりも『大』よりも強くなれるのか?」
そのクロスの質問に対しPGは少し暗い顔をしてこう言った
「いいぜ、ヤッテやろう・・・だが一回も試が無い、どうなるかが分からないぜ」
そういうとシンは鼻で笑って「そうか・・・」と言ってから続けてこう語った
「やっと『朱雀』ってのが見えてきたぜ」
「ああ、やっとだぜ」
そうクロスとシンが言った直後にPGが笑って重要なことを語った
「うん、でも俺等三人じゃあいくら何でも勝てないでしょ」
「「あ・・・全員置いてきたんだった・・・・・」」
そして三人は少し朱雀の周辺を探索することにしたが、シンは朱雀のある島に10m以上入れなかったのだ。
「結界・・・・?」
「ああ、何てこった・・・シンだけに効く『結界』!?」
「俺等の中で最も強いと言っても過言ではない『お前』がこの中に入れないだとは・・・」
それを実感したシンはその壁を幾度も殴り、蹴ったが何もビクともしなかった。
それを見た二人は恐怖と言う名の悪魔に攻撃された気分であったのだ。
2 『シンVS結奈』&『朱雀潜入攻撃開始!』
「これは・・・どうやったら切り抜けられるんだ・・・」
シンがそう苛立ちを吐き出すと丁度、遅れてきた『鷹』の総員がシン等の元に到着した。
「どうしたんですかシンさん」
するとそのメンバーの一人がシンの異変に気付き声をかけた、するとシンは
「俺は・・・役立たずになっちまった様だよ・・・」
と言ってから「だがこの結界を破ってお前等を追うから、安心しろ」と言った。
その頃、朱雀のオフィス隣にある『書記室』で結奈は戦闘態勢をとっていてカラスに出撃の許可を取って窓ガラスを割って外のシン等を目がけて攻撃を放った。
「あれは、頂上・・・182階から飛び降りて攻撃か・・・」
それを見たシンは『鷹』のメンバーを自分以外全員『朱雀』に突撃命令を出して『一体一』の状況をつくった。
「小賢しい・・・メタルランチャー(水銀のコーティングがされている猛毒のロケットランチャー(×5))!!!!」
そう結奈が言うとシンの足元から水銀が溢れ出て、結奈の元に集まって球体に成りシンの方に向かって高速で飛んでくる
「この辺は昔、水銀を埋めていたのか?でも・・・水俣病の問題とかないのか?」
しかしそんな事気にせずシンは足元に埋葬されている水銀の事を気にしていた
「お前・・・・私を馬鹿にしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
すると結奈が叫ぶからシンはメタルランチャーに気付きシンも地下の水銀で攻撃する事を思いついた
「馬鹿にはしてない、ついでにメタルフォード(水銀が巨大な個体になって上空から『水銀の隕石』の様に落下する物で大きさは人の5千倍)をお見舞いしてヤロウ」
シンはメタランを軽々と避けて地下からありったけの水銀を上空2000m付近で集め、腕を空に向けて上げた
「何をしている?勝利宣言か何かか・・・私はお前に負ける気は無い」
シンはそれを聞いて笑顔で受け返した
「知ってるよ、だって負けるつもりで戦ってる人見たことないもん」
そう言うとシンは腕を振り下ろして『メタルフォード』を物理的限界以上のスピードで下降させた
「なんだあれは!?」
結奈はそう驚いたがシンはお構いなく結奈にそれをぶつけた
「クソぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!私が負けるはずが・・・無い!」
しかし結奈は抵抗をしたが呆気なく押し負けて水銀の塊と共に地面に埋もれた
「さて、この水銀で結界も壊れただろう・・・おk~これで追いつけるぜ」
そう言って朱雀の実質の№3を倒し、№2の所へと平然と歩いて行くのであった。
その頃、シン以外の鷹のメンバーは
「なんで・・・こんなに強いんだよ、こっちだってトップメンバー揃えたのに」
「PG、そう焦るな・・・それこそ相手の思うつぼよ」
「シンを待つしかないのか・・・・」
そう言う二人の前には№2のカラスがいて後ろには二人以外の仲間全員の死体が転がっていた。 それをよそにPGは・・・
「クロスさん、あんた噂で聞いたんだが『永遠の壁』ってのを使えるらしいじゃないか」
と言ったら直ぐにクロスはそれを発動させ「これをどう使う?」と言った。
「攻撃をしつつ、シンが来るのを待つ・・・出来ますか?」
するとクロスは鼻で笑って「当たり前だ・・・」と言ってカラスに攻撃を仕掛け始めた。
「召喚・・・・『白狐・ハク』!」そう言うとカラスは足元に自分の血液を塗って魔力をそこに注ぎ込んだ。
「何をする気だ?」
そうそれを見たPGが言うとクロスは「気にするな、雑魚が出てくるだけさ」と言って『永遠の壁』で白狐を押しつぶした。それをカラスは見てこう言った
「ック、なかなかしぶとい野郎だな・・・しかし結奈が遅い・・・もしかして!!」
と、そう言い終わるとカラスは自然霊気を自分の体内に吸収し始めたのだ。
自然霊気とは、空気などに浮遊する『自然エネルギー』または『幽霊』、『菌』の事である、そして今の戦場には死体が500以上も転がっている為に『幽霊』や死体から発生するガスに集まってくる『菌』が豊富にある・・・と言うカラスにはとても良い条件なのだ。
「アイツ・・・自然霊気を吸収してやがる・・・」
そうPGが言い放った瞬間にカラスは吸収し終わり、今までとは比べ物にならない位の体系になって『永遠の壁』を見下ろしていた。
「腕がなるねぇ・・・」
そうカラスが言うとクロスやPGの視界の中からカラスが消えた・・・と思いきや『永遠の壁』に一つ拳を入れていたのだった。
『バキッバキ・・・・バリーーーーーン』
カラスはPGとクロスを続けて蹴り飛ばし「弱っちいぜ・・・お前等」と言って自分の椅子に腰かけた。
そして窓の外を見ると大きな銀色の塊であった物の残骸と、それに溶け込む紅の液体と固体と化した『結奈』が見えた、それを見たカラスはシンの恐るべき力を少し恐れたのだった。
3 二人の死と遅すぎた英雄
クロスとPGは自分が今どの様な姿であるかは体の痛みなどで明確であった。
しかし蹴られてからも何度も何度もカラスに立ち向かったが、結果も明確で二人は瀕死の状態になっていたのだった。
その頃シンは、最上階へと行く階段の途中で走っていた
「何なんだ?この死体の数は・・・PG、総隊長、生きててくれよ・・・」
そう言うとシンは今よりも少しスピードを上げて階段を上ったのだった。
すると上から叫び声が聞こえ、また静かになった
「この声は・・・クロスさん!」
シンは階段を上り終え、オフィスと英語で書いてある所に入るとクロスはカラスの拳が腹に貫通して倒れこんでいたのだった。
そしてPGはまだ生きていたものの虫の息と化していたのを見てシンはカラスを睨みつけこう言った
「お前には、俺は倒せないさ・・・特にこの怒り狂った俺にはなぁ」
そしてカラスは先ほどPGとクロスと同じ様にシンの所へ瞬時に移動して攻撃しようとしたら、シンはそれを受け返して逆に攻撃を跳ね返したのだった。
すると・・・『ドーン・・・・バキバキ・・・・ゴゴーン!!!!』と、朱雀の本社はその衝撃に耐えれずに最上階から一階まで崩れて行った・・・ついでにカラスも一階まで落ちて行ったのだった。それを見てシンはこう言い残し、シンも一階へとカラスを徹底的に壊すために下へと落ちて行った「言っただろう、お前は俺には勝てない」。
その頃、朱雀から131㎞離れた所に位置する『ゴリアナ島』の上空では朱雀のトップ『ナンバーズ・0』が朱雀に魔龍で向かっていた。
「朱雀が危ない気がするぜ、お前もそう思うか?」
男は魔龍に向かって話しかけると魔龍は低い声で「ゴォォォォォォォォ・・・・」と言ったのだった、そうしてそんな事を続けて朱雀に到着するのをゆっくりと待つのであった。
所変わって『朱雀』ではシンとカラスの激戦となっているのであった、
「てめぇもしぶといぜ、カラス」
「ッフ、お前に言われなくとも自分でも驚いているさ」
そう言うとカラスは背中から漆黒の翼を生やして頂上にまた逃げて行ったのだ。
しかしシンは瓦礫の中のコンクリートを階段の様にしてカラスを追うのだ、するとシンはカラスの翼を頭に浮かべて浮上する方法を考えると、コンクリートを階段にするのを停止して霊力を体全体に集中させて体自体を浮遊できるようにしたのだった。
そうするとカラスはシンが来ないだろうと思い目をつむっていたら、浮上したシンはその姿をみて全力の霊力を掌に集めてこう静かに言った「ジャスティス・ロード」するとカラスは厚い壁は砕けたので『朱雀・第二塔』の屋上に吹き飛ばされたのだった。
「なぜだ、こんなにも早く頂上まで来れるはずがない・・・なのにアイツはぁ・・・」
そう言うとシンは静かに第二塔まで浮遊して舞い降りると「時よ止まれ」と言い、カラスの顔をじっと見た、そして淡々とこう語った
「俺の親友、そしてメンバーをお前が全て・・・全て殺した、本当に嫌な話だぜ・・・そしてお前が壊した物はかなりデカい、勿論俺が今日壊した『ココ』なんかより比べ物にならない位だ、だから・・・・消えろ、お前の塵なども残らない位になぁ・・・『秘技・ハイパーノヴァ』これは俺以外の者や物を消し去る究極のたった一度しか発動できないものだ、因みに敵にしか影響がない、俺以外・・・即ち俺の支柱以外ってことだ」
そしてそう語るとシンはそれを空の彼方に放り投げて、10秒ほど目をつむった後に自分を『闇の究極神』と言うシンの最強の盾に身を包み「時よ動け」と言ったのだった。
「何故浮遊・・・あれ?・・・!!なんだコイツは」
そうカラスが言うと『闇の究極神』にへんしたシンは「あと3分で技は発動する」と、言って静かに立った。
それを聞いたカラスは上空を見てまばゆい光を放つ発行物を見つけた、そして次々とそれに引き寄せられるように集まる巨大な岩々を見てカラスはシンを殺せば何とかなる、と感じて『マックスモード』で『究極神化』したシンに突っ込んだが無駄で弾き飛ばされる、しかし時は一刻と進んでいき「あと1分」となっていた。
そしてカラスは最後の手段だと自分のありったけの力を振り絞って『魔龍』を召喚させたが魔龍は『0』が使用してしまっているために召喚は出来ず、霊力も無くなったカラスは自分の死を受け止めようと大の字になって寝ころんだ。
「さよならだ、カラス・・・・」
そしてそうシンが言うと『ハイパーノヴァ』は破裂して何もかも『シンに関係のあるもの』
以外は全て塵をも無くなるくらいに消滅したのだった。
4 新たな宿敵『0』
それから1時間後、シンは『闇』の壁を解いて周りを見渡すとやはり『鷹』の味方達はシンと同じ『闇の壁』で覆われていて『ハイパーノヴァ』の攻撃は受けていなかった。
そしてそれを見るとシンは闇に手を差し伸べて「生命の樹」と言うと、さっきまで死人や虫の息であった仲間がその中で「がやがや」と騒ぎ出したのだった。
「生き返ったか・・・・」そう言うと、シンの後ろから静かに「あ~あ」と溜息交じりに台詞を放った者がいた。
「我が社の本部や、最高部員を随分と壊してくれたねぇ・・・」
シンはそれに向かうため180度体を回転さしてカラスと対戦した時よりも冷酷な眼差しで男を見つめてこう言った。
「あんたがここの社長って事か・・・」
すると男は自己紹介を淡々としたのだ
「ええ、私はこの『朱雀』の社長『0』と呼ばれている者、本名は『ヤマト』だ」
それを聞いてシンは「そうか」と言って戦闘態勢をとった。
そしてヤマトも静かに戦闘態勢をとると二人はこう言って勝負は始まった。
『勝負だ』と・・・
5 朱雀・最終決戦
ヤマトは自分の得意とする『召喚』を使いてシンに攻撃をした。
そしてシンは自分の得意とする『神術』を使いて攻撃を仕掛けた。
しかし、互いに永遠と続いてしまう技と言うことを悟りて、最後の力を振り絞り・・・
「ノワール〈破壊の暗黒世界〉!!(この技は暗黒世界に相手を封じ込めて分子にする技で逃げれるものと言えばPM2・5でも危うい)」
「紅のアンデット〈紅の世界〉!!(この技は太陽を地球に音速で近ずける技)」
二人はそう言って天に掌をかざして振り下ろすと地球上のあらゆるものの影は無くなり、太陽は近くなるために鏡に反射したかの様に眩しくなる。
そしてヤマトは闇に包まれて圧迫されて死ぬと影は戻り、太陽は元の位置へと戻り人々は末永く平和と暮らすことになった、そして樹形図の様に人々の能力は栄て人々はシンが生きていた時代よりも遥かに上の霊力の使い方をした、だがシンの事は何千年も先にも言い継がれるのであった・・・そう、このように
『全てを食らいし悪の者等を消す為に働く者等、鷹がいた。
しかし鷹は悪人共に全滅されたが一人の勇者「シン」が降り立ち揉み消したのだ
が、その者はふと消えたのだった』と。
そして千年前の現世・・・
「ああ、帰ってきた・・・二か月の間ただ寝ていただけなのか・・・」
シンは現世に戻って生活をしていったのだ。
そして間の世界にいた『見えざる者』はふと笑ってシンをまた待つのだった。
樹形物語 長門mu~@ @yoshizawa634
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