7
ゆっくりと速度を落とし、やがて止まる
美しい
彼女の生涯は、今まさに
飛ぶこと以外に大した
他の人型たちは、そんな彼女が出しゃばることも、かといって逃げることも認めなかった。
どうして自分は苦しいのだろう――王の力を持って生まれてきたはずなのに。一時は、戦うことが怖くさえあった。
けれどふとしたきっかけで、彼女は自分の本当の
獣たちを操るためではなく、気晴らしのために歌っていたときのこと。
彼女が生まれる前、殻に守られた世界で聴いていた気がするその歌が、武器を持って
甘く
ああ、これだったんだ――他の者たちが見ていた世界は。
そこからは、全てが上手くいった。
人間たちも、
傷つけあうしかないその愚かさを、
せめて
もうすぐだ――もうすぐ、全てが自分のものになる。
この街の
やがて彼らの翼が世界の空を埋め尽くした時、私は彼らに
そうして静かになった世界で、自分だけのために最高の歌を
配下たちが
最後に、顔を見ておこうと思った。これから
彼らの幸福な寝顔を、最高の
動き出した
※※※
震えが止まらない足/アクセルを踏み込む/自分が恐ろしいことをしていることが分かる。
こんな
「死んで、ほしく、ない――」
三人の
※※※
「■■■■~~~~~~~ッ―――――!!!!!!??!?!?」
翼の折れた
そのまま走り抜けていこうとしていた
その天井から何かが突き出し、くり
三つの影を翼のようにして背負う、美しい
そして。
「……私が、死なせないから」
彼女の頬を伝う涙と、ほころぶように暖かな笑みを。
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