明らかに頭ひとつ飛び抜けた、繊細で多彩な比喩表現。シンプルな構成だからこそ、最後の一文が際立ちますね。水平線から差す一筋の朝日のように、まっすぐに読む人の心に届く、清々しい短編でした。
朝焼けを見る2人のカップルの話です。寒くなれば不安になり、暖かくなれば、やっぱりこのままでいい。そんな当たり前の世界を、色鮮やかな風景で送られている物語です。同じ朝焼けを隣で見る、その視線を読者として二人を眺めることはとても幸せな気分になりました。最後の一文も引き締まってグット! 次の作品に期待して星3つ送らせて頂きます。