とてもクオリティーの高い作品でした!読んでいると情景が目に浮かぶような作品でした!
文章といい、物語といい、クオリティが高いです。描写がすばらしく情景が目に浮かぶよう。他の方も書いていましたが、今昔物語に入っていても違和感ないかも。
短編ながらここまで書ききった作者に、素直に驚嘆している。 鬼は小生の大好物であるが、こんなにもの悲しく、狂おしい物語は初めて目にした。 人を喰う。でも、怖いモノがある。それが鬼。 何て切なく、悲しく、そして人間の因果にのっとっているのだろう。 この作品に出会えたことを感謝する。 ありがとうございます。
文章力が高く、作品世界に惹きこまれます。闇から救いを求める声が聞こえてくるかのようです。夜に読むと、さらに没入感が増す気がします。悲しくも哀れな、終わりなき物語。ぜひ味わってほしいと思います。
端正な文章で綴られる、まるで『今昔物語集』の一話のような、救いようのない、おぞましくて物悲しい短編怪談。人を喰らう鬼と成り果てた美しい女と、彼女の哀れな末期の願いを聞き入れてしまった行者。喰らえば救われるのか、堕ちるだけか。山の中、白骨の転がるその場所は、時を経ても延々と、次なる鬼を生み続けているのではないか。どうしようもないのに、何かがとても美しく思えて、心惹かれた。
冒頭から引き込まれる筆力に脱帽です。文芸雑誌の作品を読んでいる読感でした。愛から始まる業と、それを目の当たりにした修験者の行動にも納得がいき、面白く読ませてもらいました。情景描写が大変にうまく、美しい文章により、良い意味で読みやすいです。未読の方に是非、オススメします。
鬼と呼ばれる女と老人の話です。描写が簡潔でありながら、目に浮かぶのは作者の技量が高いからだと思いました。シナリオもわかりやすく、だけれども続きが気になってしまうのは、鬼という不可解なものに対する一種の憧れがあるからかもしれません。不老だけど不死ではない鬼の女、どうぞ最後まで読んでみてください。次の話にも期待して星三つ送らせて頂きます。