My name is...

My name is...

【自分の名前】

それだけが、現時点において筆者の答えることができる唯一の、筆者に向けられた問いであった。他の人間ならばもっと色々な問いに答えることができるのであろうが、筆者にはこれだけしか答えることができなかった。

筆者は、あまりに速すぎる終了に時間を持て余してしまった。そしてその時間は、ただただ己の過去を思い出し、後悔するためだけの時間となった。

筆者は過去にも同じような後悔を経験した覚えがあった。なのになぜまた、同じ過ちを犯しているのか、そのことを自問自答してみた。だがそのことでさえ、答えることができなかった。

筆者は鉛筆が紙を擦る音を子守唄に、自分の名前だけが書かれた真っ白な数学の答案用紙を枕に、終わりを告げる鐘が鳴るまでの間、眠ることにした。

ＰＳ

みんなは、こんな大人になっちゃだめだぞ。答えられなくても、答えを求められ続けるのが、人生だからな。