第2話ずうっと他人を避け続けて、同時に他人と仲良くなりたいと思ってた

今でもそう。

ひとりはイヤだ。

でも片っ端から声かけようものなら、

すかさず不審者のレッテルが張られるのは間違いなくて。


それに、片っ端から声かけても、合わない人だっているってわかってる。


私は、私以外の他人が羨ましかった。

どうして話ができるの、って思ってた。

1対多数でどうして、と。


それは思春期に入るころには明確になってた。

最初は早退が多かったが、そのうち不登校になった。

昼夜逆転も、ちょうどそのころからだった。

今は医者に行く術があるだろうけど、昔はそうじゃなかった。


この疾患は、ざっくり「他人と話すのが難しい」というカテゴリに分類される。

ただ、やはり10人いたら10通り、100人いれば100通りだと思う。


私は他人と話すのが難しいけど、

例えば他人に道を聞かれたら応対するスキルは持っている。

美容院でも当たり障りないことを話せる。

けれど、奥深い話ができる他人は、ものすごく限られている。

下手したらひとり、ふたりくらい。


違う視点から見たら、コミュ障もあてはまるとは思うが、

違いがいまいちよくわからないのが現状ではある。


これから先も、ずっと私は他人に話しかけることができないんだろうか、

とは思うが、これまた違う視点から見てみると、

一種の個性なのかもしれないと思う自分もいる。




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