第3話
高橋の血が2階から滴る。
しばらくして、左足を負傷した石原を近くにいた数人の男子が介抱していた。止血が終わり石原の指示で男子達は机の中の銃を持ち構えた。石原は一つだけあった椅子に座り話し始めた。
「とりあえずみんな真ん中に集まれ。もう時間もねぇ。外には若林がいるから出れねぇし殺し合いしても仕方ねぇ。問題を解く以外方法はねぇよ」
俺は近くにいた武田と一緒に真ん中へ向かう。
体育館の隅にいた女子達と散らばって逃げていた男子が真ん中に集まった。
しかしメルのグループは直ぐには来なかった。
メルは2階から戻り制服に返り血がついていた。
メルとそれ以外の4人が話していた。
「メル、あんたさぁ…マジ怖いから…本当にやるとか」
メルは少し苛立っている様子だった。
「何?私がやらなきゃみんな死ぬ所だったんだよ?ふざけてると殺すよ?」
するとメルは女子達に銃を向けた。
1人の女子が震える声で話した。
「ごめんなさい!もう言わないから!許して!」
「あ?舐めてんの?リムはそうやってすぐ謝るからウザイんだよ」
「ごめんなさい!もうしないから!」
「次謝ったら本当に殺すから」
「うん…」
内輪揉めにしては殺伐としていた。
仲良しグループだと思っていたが内心は違ったようだ。
銃を持ったメルはもう他の女子達が逆らうことの出来ない存在になっていた。
ヒキガネ @hyouri0001
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ヒキガネの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます