第98話良経の返歌

第97話 「ふるさとの春を忘れぬ八重桜これや見し世に変わらざるらん」への

藤原良経の返し。


八重桜

   をりしるひとの

          なかりせば

               見し世の春に

                     いかであはまし


八重桜の枝を折って贈ってくださる方が いらっしゃらなかったならば


かつて見た春には逢えることはなかったでしょう。


本当に懐かしい昔の春に逢うことができました。



式子内親王様の思いやりの心と、素直に感謝する良経の心。

これもまた、麗しい春の心。

          

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