第49話ふるさとを

ふるさとを

     ひとりわかるる

            夕べにも

                送るは月の

                     影とこそ聞け


                           千載和歌集1219


ふるさとでもあるこの世を


一人で旅立つ夕べであっても


普賢菩薩様が月の光となって


見送ってくれると聞いています。




鎮魂歌なのだろうか。

確かに愛する人の死は哀しく辛いもの

それでも、御仏が月の光となり、しっかり見送って(見守って)くれるならば

哀しく辛い心も慰められる。



人は何かにつけ、特に弱い時に、神仏の光を求める。

「『阿弥陀の名を唱えれば』阿弥陀仏は、必ずどんな人でも浄土に導かれる」

内親王様は、法然の浄土の教えを受けたと聞く。


そういえば、京都知恩院の阿弥陀如来の隣に普賢菩薩と勢至菩薩が座っている。

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