たのむかな

　　　　　まだ見ぬ人を

　　　　　　　　　　　思ひ寝の

　　　　　　　　　　　　　　　ほのかになるる

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　宵々の夢

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「前小斎院御百首」

まだ逢ったこともない人なのに

その人を想って眠る

そうすれば　夢に出てきてくれるかもしれない

毎日　そんなことを想って眠る

夢にお願いすること

それに　だんだん　なれてきてしまった

※主題は「未逢恋」

　まだ逢ってもいない人に恋すること

　ただ、他の「忍ぶ恋」の歌に比べて、なんとなく可愛らしい。

　少女の想いというのか、恋というもの自体への憧れを感じます。

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