第49話 四度目の退院

退院が、決まった。

もし、私の体調が優れなければ、延期になるかもしれないが、多分それはないだろう。


病名は特定を防ぐためにため、ここには書けないが、脳神経外科領域に当たる病らしい。

退院しても、しばらく。週1回は通院することになる。


今回の入院でも、沢山の人に出会い、対話した。

その誰もが、子供だったり、ペットだったり、家族だったり、大切なもの、守るべきものを持っていた。


私が守るべきものは、犬のマロン。それと……それと、何だろう。


うまく言葉が見つからない。


多分、一番大切にしなければならないものは自分自身なのだろう。


母は「真世が生きているだけでいい」と言った。

だとしたら、私がするべきことは限られている。


自分自身を、そして犬のマロンを、母さん達を守ろう。出来ることを全部やるのではなく。自分ができる分を制限して、頑張ろう。


一旦この物語? ノンフィクションは終わりを告げる。


出来れば、どの病とも、うまく付き合っていきたい。


病気は敵ではなく、一緒に生きていくパートナー、相棒なのだから。



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