第1話

「あんたね!わかってんの?」

人気のない廊下の隅に連れてきて、俺に怒っているのは、チェンジャーである蒼だ。

俺が調子に乗って、周りの奴らにチェンジャーの事を詳しく話しているのを見ていたらしい。

「あのね!チェンジャーの話をするなって言ってるんじゃなくて、チェンジャーしか知らない事まで言ったらバレるって言ってんの!!」

「わりぃわりぃ。ついな。」

「お調子者はこれだから、、、」

「とにかく、これからは気をつけるからさ!な?な?」



チェンジャーは、一般的に、両者の同意により相手と入れ替わることができる。ただし、入れ替われるのは男女間のみ。と知られている。

なのに、京也はそれ以外のことも話そうとしていたのだ。



「まったく!あいつ何考えてんのよ!」

まだ怒りが収まらない蒼は、自分の教室に戻った。

「あおいー。どこ言ってたの?」

「お昼終わっちゃうよ?」

さっきまで一緒にお弁当を食べていた、小春と真理子だ。

「うわっ!ほんと!やばいやばい!」

あと5分で午後の授業が始まろうとしていた。

京也のせいで休みの時間が減ったことに、またイライラする蒼だった。

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チェンジャー @gfjtnn

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