クトゥルー神話とは?
𠮷田 仁
では、一体全体、何でこう云う事に成ったのか?
それはCthulhu Mythosの成り立ちに有る。小説のゴーストライティングや添削指導を職業としていたアマチュア作家(今日の日本の同人作家に近い)の
話を戻そう。H.P.LはWeird Talesの作家陣、つまりは投稿仲間であるアマチュア作家達とも積極的に文通を行い、自分達の創作物の貸し借りを行った。今日、Cthulhu Mythosの第一期作家陣の作品群と呼ばれているものの誕生なのだが、当事者達にその自覚は無かっただろう。その意味では、架空の神話大系を創作しようなどと意気込んでいる者は居らず、只、遊んでいるだけだったのだろう。但し、後からやって来たアマチュア作家達にとっては評論でも知られたH.P.Lに認められたいと云う気持ちも有ったのかも知れない。今日的な言葉で云うなら文通と創作で行う「祭り」だったのだろう。H.P.Lは作家としてアマチュアを尊びプロを蔑視する傾向の人物で経済的困窮に依りWeird Talesへ投稿した作品の原稿料を自身の生活費に充て無くては成らない事を恥じている様な人物であった為、例え作品の投稿で生計を立てている人物でも妥協しないアマチュア精神の持ち主で有れば認め仲間とする一方、読者ウケを計算して書いたりするプロ意識の強い人物は拒絶した為、投稿小説で生計を立てているいないに関わらずアマチュア精神の強い者達ばかりが「祭り」には加わった。H.P.Lを中心とした人々にとっては楽しい季節だったに違いない。だが、その期間は長くは続か無かった。「祭り」の参加者の一人で、死後、
第二期作家陣の内、最初に登場した英国からの参加者
RPGのCthulhu Mythosは独自設定が幾つか用意され、例えば小説では
こうして見るとCthulhu Mythosは元々はアマチュア作家を自認する人々の「祭り」であり、小説に限って云えば、それが形を変え今日も続いていると云えるだろう。
クトゥルー神話とは? 𠮷田 仁 @ZEPHYROS
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