第5回 クラスマッチ(球技大会)

 ユズ(以下、ユ):今回のテーマは、クラスマッチです。

今回扱うのは、主にクラス単位でスポーツで競う催し物で、赤組・白組などに分かれて行う運動会(体育祭)とは別です。


 レモン(以下、レ):クラスマッチと呼んだり、体育大会やスポーツ大会と呼んだり、あるいはこれを運動会や体育祭って呼んだり。学校によって名前は違うだろうけど。

 ユ:主に中学や高校で行われると思います。学校によって、年1回だったり学期に1回だったりしますね。

 ミカン(以下、ミ):同じ学年同士で競うことが多いけど、学年にクラスが少ない学校は、全学年対抗だったり。


~①クラスマッチ(球技大会)とは~

 

 ミ:やることは、主に球技だよね。バスケ、サッカー、ソフト、バレー、ドッチ、とかチームスポーツがメイン。

 ユ:大会形式もいろいろですよね。トーナメント戦、予選リーグ+トーナメント、総当たり。

 レ:スポーツって言ったらもっと幅広くなるな。ダンス、リレー、二人三脚、長縄跳び(大縄跳び)、綱引き、など。こっちも団体競技が主だな。

 ユ:大会運営は生徒会や体育委員など生徒主体なことが多いですね。

 

 ミ:クラスマッチって学校行事として微妙な立ち位置だよね。

 レ:文化祭ほど一大行事ってわけじゃないけど、クラスで頑張ろう感が強い。やることは体育の延長っぽいけど・・・。実際、目的はなんなんだ?

 ユ:大きく2つあげられます。

1に、「競争や共同を通じて協力する態度」といった学級活動的な面。

2に、「運動に親しむ」といった体育的な面。

 ミ:わざわざ行事にするってことは1の面が強いのかな。

 レ:クラスマッチで運動好きになるとはとても思えんぞ・・・。


~②参加する者、しない者、できない者~


 ユ:ぶっちゃけ、球技大会どう思います?

 レ:さぼった。

 ミ:おい。

 レ:そもそも全員がまともに参加できないシステムなこともある。例えば、40人のクラスで、男女それぞれ20人でサッカーをするとして、11人なら控え9人だ。

 ミ:全員が参加できるシステムになっているものじゃないの?男女それぞれ2競技を同時並行して、1競技の人数を減らして全員参加できるようにするとか。

 ユ:なるべくプレーしていない人が出ないシステムがいいんですけどね。そうなっていないこともあるようです。

      

 ミ:控えに回るのは、本当は一番運動に親しんでほしい「運動が苦手な人」だもんね。複数競技並行で控えの人数を少なくしても、1人や2人の控えが「運動が苦手な人」になる。

 レ:球技大会って試合していない時間が多い。本当は応援とかする時間なんだろうけど、抜け出すことも簡単だったりする。正直、控えならさぼってても影響しないし。


 ミ:あと、クラスの雰囲気悪いと楽しくないよね。

 レ:失敗にヤジ飛ばしてくる味方はもはや味方じゃなくて、敵。

 ユ:クラスメイトが「敵」として気になる状況では、対戦相手のことなんて考えられなくなって、もはやスポーツできていないのと同じです。


~③チームスポーツを学ぶ機会はない?~


 ミ:クラスマッチって多くは順位が付いて、1位を目指すわけだけど、正直、楽しくない人には1位も何もどうでもいいよね。

 レ:クラスメイトが「敵」で、対戦相手のことが考えられなければ、対戦の勝ち負けなんて考えることもできないからな。

 ユ:勝ちに向かう過程を楽しむのが、勝ち負けあるチームスポーツに親しむことです。そのためには「安心してプレーできる」ということは大前提です。その上で「チームとして戦術的に機能する」ことが大切です。つまり、テキトーに人を並べて勝手に動くのではないということです。


 ミ:体育の授業もそうだけど、基本チームを組むのもポジション決めるのもプレーもほったらかしだもんね。

 レ:戦術もクソもあったもんじゃない。野放し。

 ユ:だから、運動の得意な人や態度のでかい人が勝手に決めていきます。

 レ:大体、うまい人が基準になって、「運動が苦手な人」は「余る」んだよな。

 ミ:プロスポーツの世界では仕方ないけど、一般でみんなが「運動に親しむ」って目的としては間違ってるよね。


 ユ:全員参加で「チームとして機能する」ことを考えるなら、むしろ「運動が苦手な人」がどうすればよりよく参加できるかから考えるべきです。

 レ:そうだな。しかし、チームを機能させるってことを、普段の体育でも見本も示されないし、やらないよな。

 ユ:ただ身体動かすことが体育じゃないはずですが、ただ動かすだけが現実かもしれません。

 ミ:普段そんな感じで、クラスマッチというお祭りだから仲良くやれよーって言っても、なかなか難しいよね。


~おわりに 安心してプレーできる環境をつくる~


 ミ:まあ、プレーはグダグダになるとしても、せめて「安心してプレーできる」環境でないとね。

 ユ:「運動したくない人」も「運動したいけど、できない人」も含めて、楽しくプレーできなければいけません。

 レ:運営に回る側の人、クラスを引っ張れる人、普通の参加者、それぞれの立場で「運動が苦手な人」「余りに回る人」の視点でみてほしい。

 ユ:それこそが「競争や共同を通じて協力」することになりますからね。 


 ユ:それでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

 レ:次もぜひご覧ください。

 ミ:またね!

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