馬鹿を馬鹿だと認める異世界物

 最近の異世界物を読んでいると、現実的でない主人公の行動を見て、異世界の一般人や商人、かなり勉強したはずの権力者や研究者たちまで、それがおかしいと思わずに、凄いとしゃべっていて「こいつら頭大丈夫のか」と思うことがあったけど、この小説では皆自分たちが馬鹿なことは知っている。そしてそれを頭がいい振りして隠そうともしない。その素直なところに魅力があると思う。