閑話688・『落とし穴の会話』

破壊衝動のままに暴れると絶対に後悔する。


その理由が何なのかと問われれば空腹と癇癪だ、前者は生き物として当然だが後者は悪神の血筋故だ。


「暴れたー」


『地形が変わるから止めようね、特に麒麟」


「しらん」


『いや、出してたじゃん』


「あいつは俺の事が大好きなので自動で出るのだ、自己防衛機能?」


『防衛してないよォ、圧倒的じゃん」


「そうか」


『そうかじゃないよねェ』


「うん」


『うんでも無いよねェ』


「いちいちうっさいぜ」


『うぅ』


「俺なんだから自信満々に構えてろ」


『そーゆー問題じゃないんだけどなァ』


「あん?」


凸凹になった地面を修正しながらキョウは不機嫌そうに呟く。


変な所で真面目なんだからねェ。


「ちゃんと片付ける」


『はいはい』


「はいは一度だぜ」


『はーい』


「間延びさせない」


『は、はい』


「戸惑わない」


『はい』


「よしよし」


『よしも一回』


「よ、よし」


全く。

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