閑話618・『甘い理由』

お腹一杯になって丸まるキョウ、白いお腹が膨らんでお餅のようだ。


けぷぷ、絶え間なく下品な音するし、ベッドは軋んでいる、悲鳴を上げている。


「けぷぷ」


『食べ過ぎ』


「普段は食え食えうるさいのに」


『美観を崩せとまでは言って無いよォ』


「うるへー」


『異性には見せられない姿だね』


「エルフならこれでも喜んで抱いてくれるぜ」


『どんな趣味ィ』


「どんな趣味だぜ」


まあ、村一つ食べればこうもなるかなと納得しつつ女性らしさを失った現在に失望する。


あれ?ビジュアル的には女性らしいのかなァ。


見た目だけ。


「ぶひぃ」


可愛い声で豚みたいな声出してるしっ。


「いや、ほんとコレ好きとかエルフやべーな」


『ヤバいのはキョウだよ』


「ああん?」


『少しは見た目を気にしようねェ』


「モテモテだからいいだろ」


『エルフにも問題ありだね、甘やかす』


「エルフの肉は甘いぜ」


『そーゆー意味じゃないよォ』


「?」


『……甘やかして来たからなァ』


「人間も甘いぜ」


『あん?』


「キョウも甘い」


う、うっさいな。

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