閑話604・『うましすてむ』

えるふのおいしさにかんどうしているとにんげんのおいしさにもかんどうする。


えるふはせんれんされている、にんげんはどこかやぼったいあじ、ときおりたべるとおいしい。


まちがいなくおいしいです、んふふふふふふふふふふふ、えさはそこらにある、にんげんも、みみまるもくえる。


「よかった」


えさがないのがいちばんこわい、くうふくがこわい。


くうふくがこわい、ろじうらがこわい、ろじうらでくうふくがこわい。


「えさはもうある」


「そこらにある」


「みみまるそこらにいる」


「そこらにえさがある」


「みみまるがいきものでいちばんおおい」


「どこにでもいる」


「くいでもある」


「おいしい」


「うれしい」


「しあやせ」


「くふひ」


「どこでもえさ」


もりのなかにもやまのなかにもうみのちかくにもまちのなかにもにんげんがいる。


たくさんいる、すごいことだこれは。


けものよりいる。


「すごいや」


「はっけん」


「おれがみつけました」


「ふふ」


「このしすてむ」


「おどろきのしすてむ」


むげんにごはんがくえる。


むげんにしあわせ。


やっとみつけた。

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