閑話593・『だもんもん2』
おれとわたしはなかよしでつけいるすきはありません。
けどえるふがつけいる、じゃまだなぁ、でもおなかへるとつけいっていいよ。
だっておなかへったままだとなんでもたべる、にんげんもね、それはだめだね、そうだね。
―――垂れ流しの思考は澱むに澱んでいる。
「だめだめだめ」
えるふしかたべちゃだめといわれてますから。
にんげんはたべちゃだめ、みみまるみみとがり。
――――わからなくなってるんだねェ、困った子。
「どっちが、どっち」
『わからないの』
「わかんない」
『そう』
「きょうすき、えるふじゃま」
『邪魔?』
「じゃま、きょうだけいればいい」
『でもそれじゃあお腹は膨れないよ』
「ぁ」
『困ったねェ』
「ぁ」
『私だけだと困るよ』
突き放したいわけでは無い、事実を告げる。
この子を死なせたくない。
「こまんないもん」
『困るでしょう?』
「きくたもみんないなくなるから」
『―――――――――――』
「だからおれだけでいいもん」
『―――――――――――』
「わたしだけでいいもん」
『――――――――――』
「それだけだもん」
それだけなのが悲しいね。
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