閑話591・『すこしたりぬ2』

恥じらいも無く誰かを口説くな。


そんでもって自分はもっと駄目だぜ。


「んだよォ」


『いや、どうやったら自然に口説けるかなァって』


「女が言う台詞じゃねぇぜ」


『あ、差別』


「区別」


『差別だよ、しかも自分も女の子だし』


「う」


『くふふふふ、反論来い来い』


「やんね」


頭の出来が違うんだ、どうせすぐに言い負かされる。


畜生め。


『あら、可愛い』


「うるせぇーな、殴るぞ」


『自分を?痛いよ?』


「い、痛いのは困る」


『だよねェ』


「でもムカつく」


『だよねェ』


「うう」


どうしようもない状況下で項垂れる。


ちょい足りないのが悔しい。


おや、俺って結構足りない?


「………キョウだけを苦しませる方法」


『無いねェ』


「を一緒に考えてくれ」


素直に甘える。


『それこそ無いよ?!』


動揺しているキョウ、何故だ?

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