閑話552・『元気だけど信用ならぬ』
猫では無い、正確には猫では無いが性格は猫になっている。
魔物の細胞が活性化しているのか爪とぎをすれば容易く壁がボロボロになる。
「にゃあ」
『――――――――後で錬金術で直しとこう』
「にゃあ」
『……もう寝なさい』
「にゃふん」
言葉を伝えれば容易く聞き入れてくれる、そのままベッドに飛び込んで丸くなる。
猫だけど知能は人間のソレだ、取り込んだ存在を思えば人間より上かもしれない。
わからないけどねェ。
「にあー」
『はいはい』
「にゃうにゃう」
『気になるんだ』
手で叩きながら何かを修正するキョウ、それが何なのかはわからない。
「にゃうにゃう」
『何だろう』
「ふぅふぅ」
『?』
目が爛々と光っている、何処までも研ぎ澄まされる瞳、まるで獲物を狙っているかのよう。
『床下のネズミはここからじゃ無理』
「ふぅふぅ」
『もしベッド壊したらお仕置きするよ?』
「にゃう」
『絶対します』
「にゃ」
『わかるでしょ?』
「にゃ!」
『い、良い子だなぁ』
信用出来無い元気な返事。
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