閑話547・『けぷ地獄2』

エルフを食べる姿がこれだけ絵になるのは彼女だけ、キョウだけ。


絵面としては嫌悪感を抱いても良いのだが……あまりに自然な光景なのでそれも無い。


しかしリスのように頬を膨らませて捕食する様は些か残念でお下品である。


「もぐもぐもぐ」


『そんなに一気に口に入れない、お下品』


「もぐもぐもぐ」


『もう』


「もぐもぐもぐ、けぷ」


『もっとお下品だよォ』


「?」


『食べな食べな』


「??」


『沢山食べなァ』


「けぷぷ」


『お口は閉じようねェ、女の子だもん』


「わ、わからん」


『わかろうね』


「うぅ」


ゲップを戒めているのだけど意味が伝わら無い。


涙目になって心無し上品に食事を再開する。


「うぅ、もぐもぐ」


『―――――――』


「もぐもぐもぐ」


『―――――――』


「もぐ」


『―――――――』


「けぷ」


『ねえ』


「ひっ」


叱ってしまうよ。

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